キャンプ道具を選ぶとき、つい軽さやコンパクトさばかり気にしてしまいませんか。もちろんそれも大事です。でも、サイトでのんびり過ごす時間こそがキャンプの醍醐味だとしたら、座り心地にはとことんこだわりたい。そこで今回の主役は、アウトドアの常識を変えたブランド、ヘリノックスの「リラックスできるチェア」たちです。
一口にヘリノックスといっても、モデルによって座り心地の性格はまったく違います。包み込まれるようなサンセットチェアなのか、デッキチェアのように踏ん反り返れるサバンナチェアなのか、それとも地面スレスレで焚き火を楽しむグラウンドチェアなのか。あなたにぴったりの一脚を見つけるために、リラックス性能を軸に7モデルを徹底的に比べてみましょう。
ヘリノックスのリラックスチェアとは何か
ヘリノックスの椅子は、フレームとシートが一体化した独自構造を持っています。ポールを通してシートを張ることで、絶妙なテンションが生まれ、体重を預けたときに「ストン」と落ちるような感覚はなく、かといって硬すぎもしない、不思議な浮遊感が得られます。
この構造がもたらすリラックス感の正体は、ひと言でいうと「包み込まれながら支えられる」バランスです。腰や背中に無理な圧力がかからず、長時間座っても疲れにくい。だからこそ、キャンプサイトでついウトウトしてしまう人が後を絶たないんですね。
リラックス性能を決める要素は主に三つです。背もたれの高さ、座面の高さ、そしてシート形状。この三拍子の組み合わせで、座ったときの「気持ちよさ」の質がガラリと変わります。それでは、モデルごとの個性を見ていきましょう。
サンセットチェア:頭まで預ける究極の包み込み感
ヘリノックスのチェアの中でも、リラックス性能において別格と言われるのがヘリノックス サンセットチェアです。最大の特徴は背もたれの高さ。肩甲骨はもちろん、首から頭までしっかりとサポートしてくれます。
座ってみると、吊り下げ式のシートが上から下まで均一に体を包み込み、まるで空中に浮いているような感覚。座面高は約46cmとやや高めなので、立ち座りもスムーズです。焚き火を眺めながら、つい星空を見上げてしまう。そんな時間のために生まれた一脚といえます。
「腰痛持ちだからローチェアはきつい」「深くもたれてとことんリラックスしたい」という方には、これ以上ない選択です。コンパクトにはなりませんが、その分の価値ある座り心地がここにあります。
チェアツーホーム:揺れるハイバックの至福
ヘリノックス チェアツーホームは、サンセットチェアに匹敵するハイバック設計を持ちながら、より自宅ライクなリラックス感を追求したモデルです。注目は別売りの「ロッキングフット」。これを装着すると、そのまま揺り椅子に変身します。
座面高は約34cmと低めで、足を前に投げ出すような姿勢が自然に決まります。背もたれが高いので、頭を預けてゆらゆら揺れていると、ここがキャンプ場だということを忘れてしまいそうです。重量も約1.2kgと、ハイバックタイプとしては非常に軽量なのも嬉しいポイント。
「焚き火の前でゆったり揺られたい」「自宅のベランダでも使いたい」そんな二拠点生活のような使い方にぴったりの一脚です。
サバンナチェア:デッキチェア感覚でゆったり構える
「深く座るより、どっしり構えて寛ぎたい」という方にはヘリノックス サバンナチェアがおすすめ。座面が広く、アームレストのようなサイドフレームがついているため、自然と肘をかけながら踏ん反り返るような姿勢になります。
付属のドリンクホルダーに缶ビールを差し、足を伸ばして夕暮れを眺める。まさにアウトドアリビングのためのチェアです。座面高は約44cmと高めで、サイトでの調理作業や食事のときにも立ち座りが楽。他のモデルに比べると収納サイズは大きめですが、オートキャンプやデイキャンプで「しっかりくつろぎたい」というニーズにドンピシャです。
グラウンドチェア:地面スレスレで焚き火を独り占め
ヘリノックス グラウンドチェアの座面高は約22cm。もはや座椅子です。地面に近い位置で座ることは、焚き火の熱をダイレクトに感じられる特権でもあります。
低い姿勢は自然と膝を抱えるようなポジションになり、不思議と落ち着きます。火の粉が飛んでも焦げにくいポリエステル素材を採用しているので、焚き火との相性は抜群。片手で薪をくべるような動作もしやすい高さです。収納時はかなりコンパクトになるので、ツーリングキャンプのサブチェアとして忍ばせておくのもいいでしょう。
「焚き火に近づきたい」「座椅子感覚でリラックスしたい」なら、これ一択です。
チェアワン:軽量ながら妥協しない“ちょうどいい”リラックス
ヘリノックスの代名詞といえばヘリノックス チェアワン。リラックス特化ではありませんが、バランスの良さでは随一です。吊り下げ式シートがちゃんと腰を包み、自然な姿勢を保ってくれます。
重量は約890gと驚異的に軽く、収納サイズもペットボトル並み。長時間座っても疲れにくいので、「リラックスしたいけど荷物は減らしたい」という相反する願いを叶えてくれます。サイトで使うのはもちろん、フェスやピクニック、自宅バルコニーまで、出番の多さは間違いなくトップクラスです。
「まず一脚目として、失敗したくない」という方はここから始めるのが正解でしょう。
リラックスできるヘリノックスを選ぶ3つの基準
ここまで読んで「結局どれが自分に合うのか」と迷っている方のために、選び方の基準を整理しておきます。
背もたれの高さで決める
とにかく頭まで預けたいならサンセットチェアかチェアツーホーム。肩甲骨まで支えられれば十分という方はチェアワンで問題ありません。
座面の高さで決める
立ち座りの回数が多いサイトワーク中心なら、座面高40cm以上のサバンナチェアやサンセットチェアが快適です。逆に、一度座ったら動きたくない焚き火専用ならグラウンドチェアが抜群にハマります。
収納サイズで決める
バイクや公共交通機関で移動するならチェアワン一択。車でのオートキャンプがメインなら、サバンナやサンセットのリラックス性能を躊躇なく選んでください。
ヘリノックスのリラックスチェアで極上のアウトドア時間を
キャンプの思い出は、動いている時間より、座っている時間に作られるものです。テントを張り終え、火を起こし、さあ座ろうという瞬間、どんな椅子があなたを待っているかでその夜の満足度は決まるといっても過言ではありません。
軽さだけでも、コンパクトさだけでも語れないのがヘリノックスの魅力です。あなたがどんなふうにくつろぎたいのか、それを見つめ直すだけで、選ぶべき一脚はおのずと見えてきます。
今回紹介した7つのモデルは、いずれも「座ることの楽しさ」を思い出させてくれるチェアばかりです。ぜひ実際に座り比べて、あなただけのとっておきの一脚を見つけてください。

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