「そろそろ本格的に寒くなってきたし、一着いいアウターが欲しいな」と考えたとき、真っ先に頭に浮かぶのがパタゴニアではないでしょうか。中でも、モコモコとした質感が魅力のパタゴニア ボアベストは、秋口から春先まで長く使える万能アイテムとして不動の人気を誇っています。
しかし、いざ選ぼうとすると「レトロXとレトロ・パイルって何が違うの?」「サイズ選びで失敗したくない」と悩んでしまう方も多いはず。
そこで今回は、パタゴニアのボアベストを徹底比較。主要モデルの違いから、後悔しないサイズ選び、そして野暮ったく見えない大人な着こなし術まで、これ一冊で全てがわかるガイドをお届けします。
なぜ今、パタゴニアのボアベストが選ばれるのか
キャンプブームを経て、今や街着としても定番化したボアベスト。数あるブランドの中で、なぜパタゴニアが圧倒的な支持を集めているのでしょうか。
最大の理由は「機能美」と「資産価値」の両立にあります。
パタゴニアの製品は、過酷なアウトドア環境に耐えうる設計がなされています。ただ温かいだけでなく、蒸れを逃がしたり、風を遮ったりといった実用性が極めて高いのです。また、流行に左右されない完成されたデザインは、10年、20年と着続けられる「一生モノ」としての風格を持っています。
さらに、環境への配慮を徹底しているブランド姿勢も、現代のユーザーに選ばれる大きな理由でしょう。リサイクル素材を積極的に活用し、壊れたら修理して使う。そんなストーリー性も、パタゴニア レトロXなどの名作を身に纏う喜びを後押ししてくれます。
徹底比較!パタゴニアの主要ボアベスト5選
パタゴニアのボアベストには、いくつかの代表的なモデルが存在します。見た目は似ていても、実は「得意分野」が全く異なります。自分に最適な一着を見極めるためのポイントを整理しました。
1. クラシック・レトロX・ベスト:最強の防風性を誇る絶対王者
パタゴニアの代名詞とも言えるのがレトロX ベストです。
- 最大の特徴: フリース生地の間に「防風バリヤー」という特殊な膜が挟み込まれています。
- メリット: 一般的なフリースは風を通しますが、レトロXは風を完全にシャットアウトします。そのため、冬場のバイク移動や海辺のキャンプなど、風が強い日でも体温を奪われません。
- 着心地: 膜が入っている分、最初は少しパリッとした硬めの質感です。着込むほどに体に馴染んでいく感覚を楽しめます。
「これ一枚でアウターとして完結させたい」という方には、間違いなくこのモデルがおすすめです。
2. レトロ・パイル・ベスト:柔らかさと軽さを求めるならこれ
1980年代のデザインを現代風にアップデートしたのがレトロ・パイル・ベストです。
- 最大の特徴: 防風バリヤーがなく、非常に柔らかい「シェルパ・フリース」を使用しています。
- メリット: レトロXに比べて圧倒的にしなやか。室内で着ていても肩が凝りにくく、カーディガン感覚でリラックスして着用できます。
- 活用シーン: 通気性が良いため、真冬はコートやシェルの下に着る「中間着」としても優秀です。モコモコ感が強く、より可愛らしい印象を与えます。
3. ロス・ガトス・ベスト:都会的でスマートなハイパイル
ボア特有のボリューム感を抑え、すっきり着こなしたい方にはロス・ガトス・ベストが最適です。
- 最大の特徴: 毛足が長く、滑らかな手触りのハイパイル・フリースを採用しています。
- メリット: 襟元がスッキリしており、きれいめなスラックスやシャツとも相性抜群。アウトドア感が強すぎないため、オフィスカジュアルに取り入れる方も増えています。
- 女性人気: 体のラインを拾いすぎず、華奢に見せてくれるシルエットから、女性ユーザーからの支持も非常に高いモデルです。
4. リバーシブル・ビビー・ダウン・ベスト:1着で2度美味しい実力派
「ボアもいいけど、ダウンの機能性も捨てがたい」という欲張りな願いを叶えるのがビビー・ダウン・ベストです。
- 最大の特徴: 片面が耐水性のあるシェル、もう片面がボアフリースのリバーシブル仕様。
- メリット: 雨や雪の日はシェル面を表に、晴れた日はボア面を表にして表情を変えられます。中綿にダウンが入っているため、保温力は今回紹介する中でトップクラスです。
5. シンチラ・ベスト:薄手でレイヤリングに最適
ボアというよりは「フリース」の定番ですが、重ね着派に根強い人気なのがシンチラ・ベスト。
- 特徴: 軽量でかさばらず、速乾性に優れています。
- メリット: ボアのような厚みがないため、タイトなジャケットの下にも仕込めます。秋の登山や春先の散歩など、体温調整が必要な場面で最も頼りになる一着です。
失敗しないためのサイズ選びとUSサイズの罠
パタゴニアを購入する際、最も多くの人が直面する壁が「サイズ感」です。パタゴニアは基本的に「USサイズ(北米規格)」で作られているため、日本のブランドと同じ感覚で選ぶと、想像以上に大きすぎて驚くことになります。
基本は「ワンサイズ下」が鉄則
普段、日本のセレクトショップなどでLサイズを着ている方なら、パタゴニアではMサイズがちょうど良いケースがほとんどです。
- 日本のLサイズ = パタゴニアのMサイズ
- 日本のMサイズ = パタゴニアのSサイズ
この法則をベースにするのが失敗を防ぐ近道です。
用途に合わせて微調整する
ただし、最近のトレンドや着こなし方によって最適なサイズは変わります。
- インナーとして着たい場合: シャツやロンTの上にぴったり着て、その上にコートを羽織るなら、迷わずワンサイズ下を選びましょう。
- アウターとして着たい場合: 厚手のパタゴニア スウェットやフーディーの上に重ねるなら、あえて普段の日本サイズと同じ(パタゴニア的にはワンサイズアップの状態)を選ぶのもアリです。身幅にゆとりが出て、今っぽいリラックスしたシルエットになります。
特にレトロX ベストは、着丈が少し短めに設計されています。身長がある方は、着丈を合わせるために身幅に少し余裕を持たせる選び方を検討してみてください。
野暮ったく見えない!大人のボアベスト着こなし術
ボアベストはどうしても「山登り感」が出てしまったり、子供っぽく見えてしまったりすることがあります。街着としてオシャレに着こなすためのポイントを3つ紹介します。
1. シャツと革靴で「ドレス」の要素を足す
Tシャツにデニム、スニーカーという合わせも王道ですが、一歩間違えるとカジュアルすぎてしまいます。
インナーをオックスフォードシャツにし、足元をローファーやクラークスのワラビーなどの革靴に変えるだけで、一気に「大人の休日スタイル」に昇華されます。
2. ワントーンでまとめて洗練された印象に
ベストの色をベースに、全身のトーンを合わせる手法も効果的です。
例えば、ネイビーのベストならパンツもネイビーやチャコールグレーに。ベージュのベストならカーキやブラウンのチノパンを合わせます。色数を絞ることで、ボアの素材感が引き立ち、清潔感のあるコーディネートになります。
3. ワイドパンツでシルエットにメリハリを
ベスト自体にボリュームがあるため、細身のパンツを合わせると少し古い印象になることも。
今っぽく着こなすなら、ややゆとりのあるワイドスラックスや軍パン(カーゴパンツ)を合わせてみてください。Aラインを意識したシルエットを作ることで、こなれ感が演出できます。
大切な一着を10年愛用するためのメンテナンス
パタゴニアのボアベストは丈夫ですが、正しいケアをすることでその美しさを長く保てます。
自宅での洗濯は「ネット」が必須
フリース素材は自宅の洗濯機で洗えます。ただし、必ず洗濯ネットに入れ、ファスナーは全て閉めてください。ファスナーが開いたままだと、他の衣類を傷つけたり、ボアが絡まったりする原因になります。
洗剤は一般的な中性洗剤で問題ありませんが、柔軟剤の使用は控えましょう。柔軟剤はフリースの毛足を寝かせてしまい、吸湿速乾性や保温性を低下させる可能性があります。
ボアの「潰れ」を復活させる裏技
長年愛用していると、肘や背中など、摩擦が起きやすい部分のボアが潰れて固まってしまうことがあります。
そんな時は、ペット用のスリッカーブラシや衣類用の硬めのブラシで、優しくブラッシングしてみてください。寝てしまった毛が立ち上がり、新品に近いフワフワ感が戻ります。これはパタゴニア愛好家の間では有名なテクニックです。
パタゴニアのボアベストおすすめ5選!まとめ
パタゴニアのボアベストは、一度手に入れれば秋・冬・春の3シーズン、あなたの心強い相棒になってくれます。
- 防風性重視なら「レトロX」
- 着心地と柔らかさなら「レトロ・パイル」
- 街着としてのスマートさなら「ロス・ガトス」
このように、自分のライフスタイルに合わせて選ぶのが正解です。サイズ選びは「ワンサイズ下」を基本にしつつ、今の気分に合わせたシルエットを探ってみてください。
決して安い買い物ではありませんが、その耐久性と時代に流されないデザイン、そして何より身に着けた時の高揚感は、価格以上の価値を感じさせてくれるはずです。
今年の冬は、あなたにぴったりのパタゴニア ボアベストを纏って、寒さすら楽しむお出かけを実現させましょう。

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