「とにかく軽くて、でもしっかり温かいダウンが欲しい」
アウトドア好きなら一度はそんな理想を抱いたことがあるはずです。その答えとして長年愛されてきたのが、パタゴニアのウルトラライト・ダウンでした。
しかし、いざ手に入れようと公式サイトを覗いても、かつての名称そのままのモデルが見当たらず困惑している方も多いのではないでしょうか。実はパタゴニアの軽量インサレーション(防寒着)の世界は、現在劇的な進化を遂げています。
今回は、伝説的な名品であるパタゴニアのウルトラライト・ダウンの現状から、今選ぶべき後継モデル、そして気になるサイズ感やメンテナンス術までを徹底的に掘り下げていきます。
伝説の名品「ウルトラライト・ダウン」は今どうなっている?
かつてパタゴニアのラインナップで圧倒的な支持を集めたパタゴニア ウルトラライトダウン。その最大の特徴は、800フィルパワーという最高級のダウンを使いながら、わずか200g台というリンゴ一個分ほどの軽さを実現していたことにあります。
現在、製品名としての「ウルトラライト・ダウン」は、ブランドの素材革新にともない、より現代的な機能を持つモデルへと昇華されています。
単に「古いモデルがなくなった」わけではありません。パタゴニアが目指す「軽量化」と「環境への配慮」、そして「濡れても保温性を維持する」という高いハードルをクリアするために、ラインナップが再編されたのです。
今、かつてのウルトラライト・ダウンのような使い勝手を求めているなら、後述する「マイクロ・パフ」や「ダウン・セーター」がその役割を完璧に引き継いでいます。
後継・代替モデルの筆頭候補!マイクロ・パフの実力
ウルトラライト・ダウンを探している方に、今パタゴニアが自信を持っておすすめしているのがパタゴニア マイクロ・パフシリーズです。
一見するとダウンのように見えますが、実は中身は「プルマフィル」という特殊な化繊素材。これが登山家やミニマリストの間で「ダウンを超えた」と話題になっています。
ダウンの軽さと化繊の強さを両立
マイクロ・パフの最大の特徴は、ダウン特有の「ふんわりした軽さ」を持ちながら、化繊の弱点だった「かさばりやすさ」を克服している点です。しかも、化繊なので雨や汗で濡れてもロフト(かさ高)が潰れず、保温性をキープしてくれます。
驚異的なパッカブル性能
かつてのウルトラライト・ダウン同様、左ポケットに本体を丸ごと収納できるパッカブル仕様です。カラビナ用のループも付いているので、バックパックの外側にぶら下げておくことも可能。まさに「お守り」のように持ち歩ける一着です。
定番の安心感なら「ダウン・セーター」を選ぶべき理由
「やっぱり本物の羽毛(ダウン)に包まれたい」という方には、パタゴニアの象徴ともいえるパタゴニア ダウン・セーターが最適です。
実はこのモデル、2022年に大幅なリニューアルを遂げました。かつてのウルトラライト・ダウンよりも耐久性に優れ、現在ではパタゴニアで最も汎用性の高いダウンウェアとしての地位を確立しています。
保温力の密度がアップ
最新のダウン・セーターは、ダウンの充填量が増え、よりふっくらとした着心地になりました。800フィルパワーのアドバンスト・グローバル・トレーサブル・ダウンを使用しており、動物福祉にも配慮されています。
漁網を再利用したタフな表地
環境への取り組みとして、表地には廃棄された漁網をリサイクルした「ネットプラス」素材を採用。以前のウルトラライト・ダウンは生地が非常に薄く、枝に引っ掛けると裂けやすいという弱点がありましたが、現在のダウン・セーターは耐久性が格段に向上しています。
失敗しないためのサイズ感とフィット感の選び方
パタゴニアのウェア選びで最も頭を悩ませるのがサイズ感ですよね。アメリカ規格のため、日本のメーカーと同じ感覚で選ぶと「思ったより大きい」という失敗がよく起こります。
基本は「ワンサイズ下」が鉄則
日本で普段Lサイズを着用している方なら、パタゴニアではMサイズを選ぶのが基本です。
- XS(日本サイズS相当)
- S(日本サイズM相当)
- M(日本サイズL相当)
- L(日本サイズXL相当)
着用シーンでフィットを変える
パタゴニア ダウンを選ぶ際、インナーとして着るのか、一番外側のアウターとして着るのかで最適なサイズは変わります。
- ミドルレイヤー(中間着)として使う場合:ジャストサイズを選んでください。身体に密着することでデッドエア(温かい空気の層)が逃げず、保温効率が最大化されます。
- アウターとして使う場合:中にフリースや厚手のシャツを着込むなら、あえて余裕のあるサイズを選ぶのも手です。ただし、裾や袖から冷気が入らないよう、ドローコードなどで調整できるか確認しましょう。
ウルトラライトなダウンを長く愛用するためのメンテナンス
高品質なダウン製品は、適切に手入れをすれば10年以上着続けることができます。パタゴニア製品は特に「修理して使うこと」を推奨しているため、メンテナンスの知識は必須です。
自宅での洗濯が「ふかふか」の鍵
「ダウンは洗うと痛む」というのは大きな誤解です。むしろ、皮脂や汗が付着したまま放置すると、ダウンが固まって保温力が落ちてしまいます。
ダウン専用洗剤を使用して、洗濯機の弱水流で洗いましょう。ポイントは乾燥です。乾燥機に入れる際、テニスボール(または専用のドライヤーボール)を2〜3個一緒に入れると、ボールがウェアを叩くことで固まったダウンがほぐれ、新品のようなロフトが復活します。
穴が空いたら「リペアテープ」で応急処置
超軽量なダウンは生地が薄いため、焚き火の火の粉や岩場で穴を空けてしまうことがあります。そんな時はリペアテープを貼るだけでOK。パタゴニア公式サイトでも推奨されている方法で、ダウンが抜け出すのを防げます。さらに本格的な修理が必要なら、パタゴニアのリペアサービスに依頼すれば、驚くほど綺麗に直してくれます。
他社製品(ユニクロ等)との違いはどこにあるのか?
よく比較対象に挙がるのがユニクロ ウルトラライトダウンです。価格差は数倍ありますが、その価値はどこにあるのでしょうか。
圧倒的なフィルパワーと復元力
パタゴニアが使用する800フィルパワーのダウンは、少ない量でも大きく膨らみます。これにより、「軽いのに暖かい」という相反する要素を高い次元で両立しています。
環境負荷とアニマルウェルフェア
パタゴニアのダウンは、強制給餌や生きたままの羽毛採取が行われていないことを保証する厳しい基準をクリアしています。また、生地のリサイクル率も非常に高く、環境への投資という側面があります。
厳しい環境下での信頼性
登山の最中にジッパーが壊れたり、縫製が解けたりすることは命に関わります。パタゴニアの製品はプロのガイドや登山家がテストを繰り返しており、ハードな使用に耐えうる設計がなされています。
パタゴニアのウルトラライトダウンを徹底解説!後継モデルとの違いやサイズ感は?
ここまで、パタゴニアが誇る軽量インサレーションの世界を見てきました。
かつてのパタゴニア ウルトラライトダウンを探していた方は、今の自分のライフスタイルに合わせて「マイクロ・パフ」か「ダウン・セーター」のどちらかを選んでみてください。
- 究極の軽さと、濡れへの強さを求めるなら「マイクロ・パフ」
- 冬の定番として、圧倒的な安心感と温かさを求めるなら「ダウン・セーター」
どちらを選んでも、その品質の高さに驚くはずです。決して安い買い物ではありませんが、リペアを繰り返しながら自分の一着として育てていく楽しみは、他のブランドでは味わえない特別な体験になるでしょう。
自分にぴったりのサイズを見つけて、次の冬、あるいは次の山行を最高に快適なものにしてみませんか。

コメント