「あのおしゃれな山のロゴ、街中でよく見かけるけれど、実はどこの国のブランドなんだろう?」
アウトドア好きならずとも、一度は手にしたことがある、あるいは街で見かけて気になっているのが「パタゴニア(Patagonia)」ですよね。高い機能性とおしゃれなデザインで、もはや定番中の定番となっています。
しかし、なぜこれほどまでに世界中で愛されているのか。なぜ他のブランドより少しお高めなのか。そこには、単なるファッションブランドの枠を超えた、驚くべき情熱と歴史が隠されています。
今回は、パタゴニアのルーツから、知ればもっと好きになる一生モノの魅力まで、徹底的に深掘りしていきます。
パタゴニアはアメリカ生まれ!カリフォルニアから世界へ
結論からお伝えしましょう。パタゴニアはアメリカ合衆国カリフォルニア州ベンチュラに本拠を置くアウトドアブランドです。
「パタゴニア」という名前から、南米のブランドだと思っている方も多いかもしれません。確かに、ブランド名は南米大陸の南端にある「パタゴニア地方」から取られています。そこにある険しい山々、吹き荒れる嵐、そして手つかずの広大な自然。そんな過酷な環境でも信頼できるウェアを作りたいという願いが込められているのです。
象徴的なロゴに描かれている山のシルエットは、パタゴニア地方にある名峰「フィッツロイ」がモデル。登山家たちの憧れの地を胸に刻み、パタゴニアはアメリカの小さなガレージから世界へと羽ばたきました。
伝説のクライマーが作った「鍛冶屋」がルーツ
パタゴニアの物語は、創業者イヴォン・シュイナードという一人の男から始まります。
彼はもともと、伝説的なロッククライマーでした。1950年代、自分が使うためのクライミング用具(ピトン)を納得いくまで作りたいと考えた彼は、独学で鍛冶技術を習得。中古のふいごや金敷を買い集め、ガレージで道具を作り始めました。
これが「シュイナード・イクイップメント」の始まりです。彼の作る道具は瞬く間に評判となり、全米最大のクライミング用具メーカーへと成長しました。
しかし、ここで転機が訪れます。自分たちが作った鉄製のピトンが、何度も打ち込まれることで岩山を傷つけている事実に気づいたのです。イヴォンは、ビジネスが絶好調だったにもかかわらず、環境を守るためにピトンの製造を中止。代わりに、岩を傷つけない「アルミチョック」を開発しました。
この「自分たちの遊び場である地球を守る」という姿勢こそが、後のパタゴニアの魂となりました。その後、1973年に衣料品部門として「パタゴニア」が正式に誕生することになります。
なぜパタゴニアは「一生モノ」と言われるのか?
パタゴニアの製品を手に取ると、その作りの良さに驚かされます。決して安くはない価格設定ですが、多くのファンが「結局、パタゴニアが一番コスパが良い」と口を揃える理由があります。
1. 驚異の耐久性とリペアサービス
パタゴニアが掲げるスローガンの一つに「Worn Wear(着古した服)」があります。「新品を買うよりも、今持っているものを修理して長く使おう」というメッセージです。
実際にパタゴニアでは、ボロボロになったウェアでも修理を受け付けてくれる体制が整っています。ジッパーが壊れた、焚き火で穴が開いた、袖口が擦り切れた……そんな時でも、職人たちが丁寧に直してくれます。
「直して着続けることがクールである」という文化を提唱しているからこそ、パタゴニアは親子二代、三代で受け継がれる「一生モノ」になり得るのです。
2. 機能美を追求したデザイン
パタゴニアのウェアは、どれもシンプルです。流行を追いすぎないため、10年前に買ったモデルを今着ていても全く違和感がありません。
例えば、パタゴニア レトロXのような定番フリースは、毎年のようにカラーバリエーションが変わりますが、基本的なシルエットは完成されています。無駄を削ぎ落とし、過酷な環境での動きやすさを追求した結果生まれる「機能美」があるからこそ、時代に流されず愛され続けるのです。
地球を守るためのビジネス。他ブランドとの決定的な違い
パタゴニアが他のアウトドアブランドと一線を画しているのは、その経営理念です。
「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む。」
これはパタゴニアの公式なミッションステートメントです。彼らにとって、利益を上げることは目的ではなく、地球環境を守るための「手段」に過ぎません。
- 1% for the Planet: パタゴニアは1985年から、売上の1%を環境保護団体に寄付し続けています。
- 素材へのこだわり: 1996年以降、すべてのコットン製品をオーガニックコットンに切り替えました。農薬による土壌汚染を防ぐためです。
- リサイクル素材の活用: 廃棄された漁網をリサイクルしたナイロンや、ペットボトルから作られたフリース(シンチラ)など、環境負荷を最小限に抑える素材開発をリードしています。
私たちがパタゴニアのウェアを選ぶことは、間接的に地球の未来をサポートすることに繋がっている。この「誇り」を持てる体験こそが、熱狂的なファンを生む要因となっています。
これを買えば間違いない!パタゴニアの超定番アイテム
初めてパタゴニアを買うなら、まずはこのあたりの名作からチェックしてみてください。
クラシック・レトロX・ジャケット
パタゴニアといえばこれ、と思い浮かべる方も多いはず。厚手のフリースと吸湿発散性のあるメッシュの間に、防風性バリヤーを挟み込んだ構造です。
パタゴニア レトロXフリースなのに風を通さないため、アウターとして非常に優秀です。モコモコとした見た目が可愛らしく、男女問わず大人気のモデルですね。
ダウン・セーター
「セーターのように気軽に羽織れるダウン」として開発された、パタゴニアの自信作。驚くほど軽く、そして暖かいのが特徴です。
パタゴニア ダウンセーター使用されているダウンは、強制給餌や生きたままの羽毛採取が行われていないことが保証された「追跡可能なダウン」。インナーダウンとしても重宝します。
トレントシェル3L・ジャケット
雨の日の通勤や、フェス、登山までこなす万能な防水ジャケットです。
パタゴニア トレントシェル独自の3層構造により、雨を弾きながら中の蒸れを逃がしてくれます。シンプルでミニマルなデザインは、スーツの上に羽織っても違和感がありません。
バギーズ・ショーツ
夏の大定番。水陸両用のショートパンツです。
パタゴニア バギーズショーツ速乾性に優れ、内側にはメッシュのライナーが付いているため、そのまま海や川に飛び込めます。カラーバリエーションが豊富で、何枚も集めたくなる中毒性があります。
サイズ選びのポイント:USサイズに注意!
パタゴニア製品を購入する際に、唯一気をつけたいのが「サイズ感」です。
アメリカのブランドなので、基本的にはUSサイズで作られています。日本メーカーの感覚で選ぶと、「思っていたより袖が長い」「全体的に大きい」と感じることが多いです。
- 基本はワンサイズダウン: 普段、日本のブランドで「Lサイズ」を着ている方なら、パタゴニアでは「Mサイズ」がちょうど良いケースがほとんどです。
- フィット感を確認: パタゴニアには「スリム・フィット」「レギュラー・フィット」「リラックス・フィット」という区分があります。同じMサイズでもモデルによって着心地が異なるため、用途に合わせて選ぶのがコツです。
まとめ:パタゴニアはどこの国のブランド?人気の理由や歴史
パタゴニアは、アメリカのカリフォルニアで生まれた、世界を代表するアウトドアブランドです。
その魅力は、単におしゃれであることや、機能的であることだけではありません。
- 徹底した品質管理と耐久性(一生モノとして使える)
- 壊れても直してくれるリペア体制
- 地球環境を本気で守ろうとする哲学
- 創業者の情熱から生まれた唯一無二のストーリー
これらが複雑に絡み合い、パタゴニアというブランドの深いコクを作っています。
一着のジャケットを、修理しながら10年、20年と着続ける。それは、今の時代において最高にかっこいいライフスタイルではないでしょうか。
もし、あなたが「長く付き合える相棒」を探しているのなら、ぜひ一度パタゴニアの製品を手に取ってみてください。袖を通した瞬間、そのこだわりと温もりが伝わってくるはずです。
パタゴニアはどこの国のブランドかという疑問から始まったこの記事が、あなたの新しい一歩を支えるきっかけになれば幸いです。

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