「古着屋で見つけたパタゴニアのジャケット、かっこいいけどモデル名がわからない」「メルカリに出品したいけれど、正式名称が不明で困っている」
パタゴニアのウェアの内側にある白いタグをめくってみると、そこには必ずと言っていいほど「RN51884」という数字が刻まれています。この番号を頼りにネット検索をしてみたものの、結局どのモデルなのか辿り着けなかった経験はありませんか?
実は、この「RN51884」という数字だけでは、その服が何という名前の製品なのかを特定することはできません。
今回は、パタゴニア愛好家なら知っておきたい「RN51884」の正体と、お手元のアイテムを1分で特定する魔法のコード、そしてこのタグが付いている代表的な人気モデルについて、プロの視点で分かりやすく解説します。
「RN51884」はモデル名ではない?その意外な正体
まず結論からお伝えしましょう。タグに記載されている「RN51884」は、特定の製品(例えばレトロXやフーディニなど)を指す番号ではありません。
これは「Registered Identification Number(登録識別番号)」と呼ばれるもので、米国連邦取引委員会(FTC)がパタゴニア社(Patagonia, Inc.)という企業に対して割り当てた専用のID番号です。
つまり、パタゴニアが製造・販売しているほぼすべての製品にこの番号が共通して記載されています。あなたが持っているフリースも、隣の人が着ているダウンジャケットも、タグを見れば同じ「RN51884」と書いてあるはずです。
「51884」で検索しても目当ての情報が出てこないのは、これが理由です。では、どうすれば目の前にある製品の名前を知ることができるのでしょうか。
本物の製品名を見つける「STY番号」の探し方
パタゴニアの製品名を特定するためにチェックすべきは、RN51884のすぐ近く、あるいは数枚重なったタグの奥に隠れている「STY」から始まるコードです。
この「STY」は「STYLE(スタイル)」の略で、パタゴニアにおける製品管理番号を意味します。ここを読み解くことができれば、その製品がいつ作られた、何というモデルなのかが瞬時に判明します。
タグを読み解く具体的な手順
- タグの場所を探す多くのパタゴニア製品では、左脇の裏側に数枚の白いタグが束になって縫い付けられています。
- 「STY」の後の数字を確認するタグの中に「STY39620」や「STY24142」といった、5桁の数字が含まれる列を探してください。
- シーズンコードを見る数字の後ろに「FA21」や「SP22」といったアルファベットと数字が続いていませんか?
- FA(Fall/Autumn): 秋・冬モデル
- SP(Spring): 春・夏モデル
- 21や22: 製造された西暦の下2桁
例えば「STY39620FA21」と書かれていれば、「2021年の秋冬に発売された、39620という番号の製品」であることがわかります。
この5桁の数字をGoogleで「パタゴニア STY39620」のように検索してみてください。公式サイトのアーカイブや中古市場のデータがヒットし、正確な製品名にたどり着くことができるはずです。
RN51884タグを持つ代表的な人気モデル
RN51884という共通番号を持つタグは、パタゴニアの歴史的な名作たちにも当然付いています。ここでは、特に中古市場や街中でよく見かける、このタグを冠した代表的なアイテムをご紹介します。
アップライザル・フーディ(STY39620など)
パタゴニアの定番スウェットとして不動の人気を誇るのがパタゴニア アップライザル フーディです。
この製品の大きな特徴は、その素材選びにあります。リサイクル・コットンとリサイクル・ポリエステルを混紡した厚手のフリース生地を使用しており、1着あたり14.9本のペットボトルと362gのコットンの端切れを再利用しています。
手に取ってみると分かりますが、非常に肉厚でタフな作りです。洗濯を繰り返してもフードの立ち上がりが良く、シルエットが崩れにくいのが魅力。RN51884のタグが付いたこのパーカーは、まさに環境配慮とファッション性を両立した、パタゴニアの象徴的な一着と言えるでしょう。
フーディニ・ジャケット(STY24142など)
「これさえあればどこへでも行ける」と言われるのが、超軽量シェルのパタゴニア フーディニ ジャケットです。
重さはわずか100g前後。薄手のナイロン素材ながら、風をしっかり防ぎ、多少の雨なら弾いてくれる耐久性撥水加工が施されています。胸ポケットに本体をぐいぐいと押し込んで収納できるポケッタブル仕様なので、バッグの中に常に忍ばせておくことができます。
夏場の冷房対策から、春秋のランニング、冬のレイヤリングまで。RN51884の番号が刻まれたこの薄いナイロン生地には、パタゴニアが長年培ってきたアウトドアの知恵が凝縮されています。
クラウド・リッジ・ジャケット
最近では「トレントシェル」に統合される形で見かけなくなりましたが、数年前まで日本限定のような立ち位置で絶大な支持を得ていたのがこのモデルです。
日本の高温多湿な環境でも蒸れにくいように設計された3層構造の防水透湿性シェルで、裏地がサラッとしているのが特徴。中古市場で「RN51884」と検索してこのジャケットに辿り着く人も多く、今なお機能性の高さから愛用され続けている名品です。
パタゴニア製品を長く愛用するためのポイント
RN51884のタグを持つ製品は、どれも「長く使うこと」を前提に作られています。パタゴニアは「新品を買うよりも、今あるものを修理して使おう」というメッセージを発信している稀有なブランドです。
アイアンクラッド保証という安心感
パタゴニアには「アイアンクラッド保証(絶対保証)」という制度があります。もし製品に欠陥があった場合や、期待した機能を発揮しない場合は、修理や交換、返金に応じてくれます。
たとえ中古で購入したRN51884タグの製品であっても、正規の修理サービス(リペア)を受けることが可能です。「ジッパーが壊れた」「焚き火で穴が開いた」といった場合でも、パタゴニアのリペアセンターへ送れば、熟練のスタッフが味のある補修を施してくれます。
正しい洗濯が機能を維持する
特に防水シェルやフリースを長持ちさせるコツは、こまめに洗濯することです。「洗うと生地が傷む」と思われがちですが、実は皮脂汚れや泥汚れを放置する方が、生地の劣化や撥水性の低下を招きます。
液体洗剤を使用して、柔軟剤は入れずに洗いましょう。柔軟剤の成分は繊維をコーティングしてしまい、せっかくの吸湿速乾性や撥水性を損なう原因になります。乾燥機(低温)にかけることで、熱により撥水機能が復活するモデルも多いため、ケアラベルをしっかり確認することが大切です。
失敗しないサイズ選びとフィット感の確認
パタゴニアの製品をネットで購入する際、一番の悩みどころはサイズ感ではないでしょうか。
基本的にパタゴニアは「米国サイズ」を採用しています。そのため、日本で普段着ているサイズよりも「ワンサイズ下」を選ぶのが基本のルールです。普段Lサイズを着ている方なら、パタゴニアではMサイズがちょうど良いケースがほとんどです。
ただし、製品ごとに設定されている「フィット」の違いには注意が必要です。
- スリム・フィット: 体のラインに沿った細身のデザイン。レイヤリングのベース層に多い。
- レギュラー・フィット: きつすぎず、だぼつかない標準的なサイズ感。
- リラックス・フィット: 重ね着を想定した、ゆったりとした作り。
RN51884タグが付いている製品でも、モデルによって着用感は劇的に変わります。公式サイトの「私のサイズは?」というシミュレーターを利用したり、レビュー欄で自分に近い体型の人の意見を参考にしたりすることをおすすめします。
まとめ:パタゴニアのタグにあるRN51884とは?製品の特定方法と人気モデルを徹底解説!
お手元のパタゴニア製品に刻まれた「RN51884」という数字。それは特定のモデル名ではなく、パタゴニアというブランドそのものを象徴する信頼の証でした。
- RN51884は企業IDであり、すべてのパタゴニア製品に共通。
- 製品を特定するには「STY」から始まる5桁の数字を探す。
- STY番号を検索すれば、発売時期や正確なモデル名がわかる。
- アップライザルやフーディニなど、このタグを持つ製品は一生モノの価値がある。
パタゴニアのウェアは、正しく特定し、正しくケアすることで、10年、20年と連れ添うことができる相棒になります。もし、クローゼットに眠っている「RN51884」があれば、ぜひ一度STY番号を調べてみてください。
その服が持つストーリーや、当時の開発背景を知ることで、今まで以上にその一着に愛着が湧いてくるはずです。環境を守り、最高の製品を作るパタゴニアの哲学。その入り口は、小さな白いタグに隠された5桁の数字にあるのかもしれません。

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