「このノースフェイス、いったい何年前のものなんだろう?」
古着屋さんやフリマアプリでTHE NORTH FACEのジャケットを手にしたとき、ふとそんな疑問が浮かんだことはありませんか?ノースフェイスは半世紀以上の歴史を持つブランドですが、実は「タグ」や「ロゴ」を見るだけで、そのアイテムが歩んできた時代を一瞬で言い当てることができるんです。
ヴィンテージの奥深い世界を知ると、普段着ている一着がもっと愛おしく、価値のあるものに見えてくるはず。今回は、初心者の方でも今日から実践できる、ノースフェイスの年代判別テクニックを徹底的に解説します。
なぜノースフェイスの年代を知る必要があるのか
ノースフェイスの古着市場は今、空前の盛り上がりを見せています。特に1970年代から90年代のアイテムは、当時のアメリカ製ならではのタフな作りや、現代にはない絶妙な発色がコレクターの間で高く評価されています。
年代を判別できるようになると、以下のようなメリットがあります。
- 相場より安く売られているヴィンテージ品を「お宝」として見つけ出せる。
- 現行品にはない「MADE IN USA」の希少個体を特定できる。
- 自分の生まれた年のモデルを探すといった、新しい楽しみ方ができる。
それでは、具体的な判別ポイントを見ていきましょう。
1970年代〜1980年代:伝説の「茶タグ」を極める
ノースフェイスのヴィンテージを語る上で欠かせないのが、通称「茶タグ」と呼ばれるものです。白地に茶色の文字でブランドロゴが記されたこのタグは、古き良きアメリカのアウトドアシーンを象徴するアイコンです。
70年代初期:無骨な「無表記」の時代
この時代のタグには、実は「MADE IN USA」という表記が入っていないものが多いです。ブランドロゴとサイズ表記のみという、極めてシンプルなデザインが特徴。さらに、スナップボタンにブランド名の刻印がない「無刻印ボタン」が使われていることもあり、これを見つけたら超希少な初期モデルの可能性大です。
70年代後半〜80年代:黄金の「MADE IN USA」
70年代の終わりから80年代にかけては、タグの下部に「MADE IN USA」の文字が入るようになります。さらに80年代中期以降になると「MADE IN THE USA」と、真ん中に「THE」が入る表記に変わる傾向があります。この僅かな違いが、マニアにとってはたまらない判別ポイントになるわけです。
この時代のノースフェイス シェラパーカーなどは、中綿に高品質なダウンをたっぷり使用しており、数十年経った今でも現役で使えるほど頑丈です。
1980年代後半:知る人ぞ知る「紺タグ」
茶タグと並行して、あるいはその直後に短期間だけ登場したのが「紺タグ」です。ネイビーの地に白い文字のデザインで、主にスキーウェアや、当時の最新技術を投入したハイエンドなジャケットに採用されていました。
茶タグがクラシックな登山スタイルの象徴なら、紺タグはより「スポーティーでテクニカル」な進化を遂げ始めた時代の象徴。市場に出回る数が茶タグよりも少ないため、珍しいもの好きの方にはたまらない年代です。
1990年代:ストリートを席巻した「黒タグ」と「センターロゴ」
90年代に入ると、ノースフェイスは山を降り、ニューヨークなどのストリートシーンへと進出します。この時代の代名詞が、現在も主流となっている「黒タグ(ブラックラベル)」です。
タグの巨大化と配置の妙
90年代初期のタグは、現代のものに比べてロゴの刺繍が大きく、非常に力強い印象を与えます。そして、この年代の最大の特徴とも言えるのが「背面のロゴ配置」です。
通常、背面のロゴは右肩付近にありますが、90年代後半のわずか数年間だけ、背中の真ん中にドカンとロゴを配置した「センターロゴ」モデルが存在しました。特にノースフェイス ヌプシジャケットのセンターロゴ個体は、ヴィンテージストリート界隈で非常に高い人気を誇っています。
生産地の多様化
この頃から、アメリカ以外での生産(バングラデシュやベトナム、中国など)が本格化します。タグの裏側を確認して「MADE IN USA」以外の国名が書かれていれば、90年代中盤以降のモデルである可能性が高いでしょう。
2010年代〜現代:進化するホログラムと現行タグ
現代のモデルを判別するのは非常に簡単です。偽造品防止のために導入されたハイテクな仕掛けに注目しましょう。
ホログラムシールの有無
2010年代(特に2013年頃)以降のモデルには、内側の洗濯タグと一緒に、小さな銀色の「ホログラムシール」が縫い付けられています。角度を変えるとロゴがキラキラと浮かび上がるこのシールがあれば、それは高確率で近年の正規品と言えます。
日本独自。ゴールドウインの誇り
日本国内で正規販売されているノースフェイス マウンテンライトジャケットなどには、タグに「株式会社ゴールドウイン」という社名が必ず入っています。これは日本人の体型に合わせたサイズ感や、日本の気候に適したスペックで作られている証。古着でこのタグが付いていれば、サイズ選びで失敗しにくいという安心感がありますね。
ディテールで見分ける。ジッパーとボタンの秘密
タグ以外にも、年代を特定するヒントは随所に隠されています。
- ジッパーの形状: 70年代〜80年代は「TALON(タロン)」や「Vislon(ビスロン)」の刻印があるジッパーが多く使われていました。90年代以降は「YKK」が主流になりますが、ジッパーの引き手の形状も年代ごとに微妙に異なります。
- ドローコード: 昔のモデルはコードを留めるストッパー(豚の鼻のような形のパーツ)がレザー製だったりしますが、年代が新しくなるにつれてプラスチック製の高機能なものへと置き換わっていきました。
こうした細かいパーツの変化を観察するのも、古着探しの醍醐味です。
自分だけの一着を見つけるために
ノースフェイスの歴史は、そのままアウトドアウェアの進化の歴史でもあります。
- 70年代: 職人気質のアメリカン・ヴィンテージ
- 80年代: ハイテク素材の黎明期
- 90年代: ストリート・カルチャーとの融合
- 現在: 究極の機能美と環境配慮
それぞれの年代に独自の「色」があり、どれが正解ということはありません。茶タグのクラシックな雰囲気が好きな人もいれば、90年代のボリューム感あるシルエットに惹かれる人もいるでしょう。
もし今度、古着屋さんのラックに並ぶノースフェイス バルトロライトジャケットを見かけたら、ぜひ襟元のタグをそっとめくってみてください。そこにある文字や色、質感から、その服がどんな時代を旅してきたのかが見えてくるはずです。
ノースフェイス年代の見分け方完全ガイド!茶タグやロゴで古着を判別
ノースフェイスの年代を判別する知識は、単なる知識欲を満たすだけでなく、納得のいく買い物をするための最強の武器になります。
「茶タグなら少し高くても手に入れる価値がある」「ホログラムがないからこれは90年代のデッドストックかもしれない」
そんな風に、自分なりの基準を持ってアイテムを選べるようになれば、ファッションはもっと自由で楽しいものになります。今回のガイドを参考に、ぜひあなたにとっての「最高の一着」を歴史の中から掘り出してみてください。
また、ヴィンテージアイテムはデリケートなものも多いので、手に入れた後はNIKWAX(ニクワックス)などの専用洗剤でメンテナンスして、長く大切に着てあげてくださいね。
次は、お手持ちのジャケットが具体的にどのモデルなのか、詳細な名称を特定する方法についても深掘りしていきましょうか?

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