「ノースフェイスのジャケットは最高にカッコいいけれど、白地の刺繍ロゴだけが目立ちすぎて気になる……」
「長年愛用して、白かったロゴが黄ばんで汚れてしまった」
そんな悩み、ありませんか?ノースフェイス(THE NORTH FACE)のアイテムは耐久性が抜群だからこそ、見た目のちょっとした違和感が気になり始めると、ずっと引っかかってしまうものです。
もし、この白い刺繍を「真っ黒(オールブラック)」に染められたら、もっとクールで洗練された一着になると思いませんか?実は、適切な道具と手順さえ知っていれば、自分自身の手で刺繍ロゴを染めることは可能です。
今回は、ノースフェイスの刺繍を染めるための具体的な方法や、失敗しないためのコツ、そして愛着のある一着をより長く着続けるためのメンテナンス術を徹底的に解説します。
なぜノースフェイスの刺繍ロゴを染めたい人が増えているのか?
最近、アウトドアウェアを街着として着こなす「アーバンアウトドア」スタイルが定着しています。その中で、あえてブランドロゴを隠したり、生地と同色にしたりする「ステルスロゴ」や「ブラックアウト」仕様が非常に人気です。
ノースフェイスの定番である白刺繍は、ブランドの象徴でもありますが、一方で「主張が強すぎる」と感じる人も少なくありません。また、アウトドアで酷使するアイテムだからこそ、泥汚れや皮脂汚れが刺繍の隙間に入り込み、洗っても落ちない「黄ばみ」になってしまうこともあります。
「色を変えて自分だけのカスタムを楽しみたい」
「汚れを隠して、新品のような清潔感を取り戻したい」
こうしたニーズに応えるのが、今回の「刺繍染め」という選択肢です。ただし、ノースフェイスの生地や刺繍糸は非常に特殊な素材で作られているため、適当な道具で染めようとすると取り返しのつかない失敗を招くこともあります。まずは、素材の特性から正しく理解していきましょう。
染める前に知っておきたい「刺繍糸」の正体
ノースフェイスの製品に使用されている刺繍糸は、そのほとんどが「ポリエステル100%」です。ポリエステルは摩擦に強く、色落ちしにくいというメリットがありますが、実は「染めるのが非常に難しい素材」でもあります。
一般的な布用染料は、綿や麻などの天然繊維を染めるためのもので、ポリエステルのような化学繊維には色が入りません。また、ジャケットの本体生地がナイロン製の場合、刺繍だけを染めるつもりが、染料が周囲の生地に飛び散ってしまい、拭き取れなくなるというリスクもあります。
そのため、以下の3つのポイントを念頭に置いておく必要があります。
- 刺繍糸(ポリエステル)に対応した専用の道具を使うこと
- 周囲の生地を汚さないための「マスキング」を徹底すること
- 一度に染めようとせず、慎重に色を重ねること
これらを守るだけで、DIY初心者でも驚くほど美しく、プロのような仕上がりに近づけることができます。
失敗しないための道具選び!おすすめのアイテム
ノースフェイスの刺繍を染める際、最も手軽で失敗が少ないのが「ペンタイプ(布用マーカー)」を使用する方法です。全体を染料に漬け込む方法もありますが、防水透湿素材(ゴアテックスなど)を使用しているジャケットの場合、熱湯や薬剤で機能が低下する恐れがあるため、筆やペンでの部分塗装が推奨されます。
ここでは、実際にカスタム愛好家の間で評価の高いアイテムを紹介します。
1. 布用マーカーの決定版
海外のカスタム文化でも定番なのがSharpieです。特に布用のシリーズは、ポリエステル素材への定着が良く、洗濯しても色落ちしにくいのが特徴です。ペン先が細いものを選べば、細かい文字の隙間まで綺麗に塗ることができます。
2. 国内で手に入る高品質マーカー
日本国内で入手しやすく、発色が安定しているのがマービー 布描きしましょです。不透明タイプのインクであれば、元の白い刺繍をしっかりと隠蔽してくれるため、仕上がりが非常にマットで高級感のある黒になります。
3. 本格派なら筆塗りの染料
より深く、糸の芯まで染めたい場合はRit Dyeのポリエステル専用染料(Ritmore)を少量の水で濃く溶き、細筆で塗る方法もあります。手間はかかりますが、インク特有のテカリを抑えた自然な風合いに仕上がります。
実践!ノースフェイスの刺繍を美しく染めるステップ
それでは、具体的な手順を解説していきます。焦らず、時間をかけて丁寧に行うのが成功の鍵です。
ステップ1:刺繍部分の洗浄と脱脂
刺繍に皮脂や汚れ、撥水剤が残っていると、インクを弾いてしまい、ムラの原因になります。中性洗剤を薄めたものを歯ブラシにつけ、刺繍部分を優しくこすり洗ってください。その後、しっかり乾燥させます。この「完全乾燥」が、インクの滲みを防ぐために最も重要です。
ステップ2:完璧なマスキング
ここが一番の重要工程です。刺繍の周囲をマスキングテープで隙間なく保護します。万が一、ペン先が滑っても本体の生地を汚さないよう、広めに貼っておくのが安心です。曲線部分はテープを細かく切って貼ると綺麗に保護できます。
ステップ3:慎重に色を乗せていく
ペンを使う場合、一気に線を引くのではなく、トントンと「叩くように」色を置いていきます。糸の撚り(より)の間にインクを染み込ませるイメージです。一度に真っ黒にしようとせず、一度塗ったら15分ほど乾かし、再度重ね塗りをする。これを3回ほど繰り返すと、深みのある黒になります。
ステップ4:乾燥と定着
インクが完全に乾いたら、仕上げにドライヤーで熱を加えます(生地が熱に弱い場合は離して風を当ててください)。熱を加えることでインクの定着力が高まり、洗濯時の色落ちを防ぐことができます。
自分で染める際のリスクと注意点
素晴らしい仕上がりを手に入れられる一方で、DIYにはいくつかのリスクが伴います。
まず、一度染めてしまうと「元に戻すことは不可能」です。売却を考えている場合、カスタム品は中古市場で査定が下がる傾向にあります。自分だけで楽しむ一着と割り切って行いましょう。
また、ゴアテックスなどの高機能素材の場合、強力な溶剤を含むペンを使用すると、その部分の透湿機能が損なわれる可能性がゼロではありません。あくまで自己責任での作業になりますが、刺繍部分のみに限定して作業すれば、ジャケット全体の機能に致命的な影響が出ることは稀です。
もし「自分で行うのがどうしても怖い」という場合は、公式のサービスではありませんが、ワッペンを上から縫い付けたり、プロのリペアショップに相談したりするのも一つの手です。
メンテナンスで刺繍の輝きを保つ
無事に刺繍を染め上げた後も、その美しさを長く保つための工夫が必要です。
洗濯の際は必ずネットに入れ、おしゃれ着用の中性洗剤を使用してください。漂白剤入りの洗剤は、せっかく染めたインクを退色させてしまう原因になります。また、直射日光に長時間当てると紫外線で色褪せが進むため、陰干しを心がけるのがベストです。
もし数年経って色が薄くなってきたと感じたら、再度同じペンで上書きをすれば、簡単にリペアが可能です。こうして手をかけることで、既製品にはない愛着が湧いてくるはずです。
まとめ:ノースフェイスの刺繍を染めることで得られる特別な一着
ノースフェイスのアイテムは、それ自体が完成された素晴らしいプロダクトです。しかし、自分のライフスタイルや好みに合わせて「ノースフェイスの刺繍を染める」という一工夫を加えることで、それは単なる既製品から、世界に一着だけの相棒へと変わります。
真っ白なロゴをシックなブラックに染め上げることで、コーディネートの幅はグッと広がります。ビジネスシーンでの着用も違和感がなくなり、より汎用性の高いアウターとして活躍してくれるでしょう。
今回ご紹介した道具や手順を参考に、ぜひ慎重に、そして楽しみながらカスタマイズに挑戦してみてください。手作業で丁寧に染め上げたロゴを見るたびに、その一着への愛着がさらに深まることをお約束します。
お気に入りのウェアを自分色に染めて、新しい気分でフィールドや街へ出かけましょう。あなたの「ノースフェイスの刺繍を染める」という決断が、最高のファッション体験に繋がることを願っています。

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