「ノースフェイス(THE NORTH FACE)=登山家が着るもの」という時代は、もう遠い昔の話になりました。2026年現在、街を歩けば必ずと言っていいほど目にするあのロゴ。でも、あまりに定番になりすぎて「どう着こなせばダサくならない?」「周りと被って個性が消えない?」と悩んでいる方も多いはずです。
ノースフェイスを単なる「防寒着」として終わらせるか、洗練された「ファッション」として昇華させるか。その分かれ道は、ちょっとしたサイズ選びのコツや、異素材の組み合わせ方にあります。
今回は、今まさに街で映えるノースフェイスのファッション攻略法を、最新トレンドを交えて徹底解説します。
なぜ今、ノースフェイスのファッションが再注目されているのか
2026年のファッションシーンを語る上で欠かせないのが「実用主義の深化」です。数年前まで流行していたゴープコア(アウトドア要素を街着に取り入れるスタイル)は、今や一過性のブームではなく、私たちのライフスタイルの一部として定着しました。
特にノースフェイスが支持され続ける理由は、その圧倒的な「ブランドの信頼性」と「絶妙なシルエットの更新」にあります。古いモデルをそのまま出し続けるのではなく、現代のストリートに馴染むよう、ミリ単位でサイジングが調整されているのです。
また、環境配慮への意識が高い現代において、リサイクル素材を積極的に活用する姿勢も、感度の高い層から支持を得る大きな要因となっています。機能性、デザイン、そして哲学。この3つが揃っているからこそ、私たちは今、改めてノースフェイスを手に取るべきなのです。
2026年の主役。絶対に外せない3大モデル
今からノースフェイスをファッションに取り入れるなら、まずはこの3枚のいずれかから検討を始めましょう。
1996 レトロ ヌプシ ジャケット:短丈ワイドが今の気分
90年代の空気感を纏った1996 レトロ ヌプシ ジャケットは、もはや説明不要のマスターピースです。2026年のトレンドは、極端なビッグシルエットから「計算されたボリューム感」へと移行しています。
このモデルの魅力は、何といってもその「短めの着丈」です。ボリュームがあるのに腰回りがスッキリ見えるため、ワイドパンツやロングスカートと合わせても重たくなりすぎません。今っぽく着こなすなら、普段よりワンサイズ上を選び、裾のドローコードをギュッと絞ってシルエットに丸みを持たせるのが正解です。
マウンテンライトジャケット:都会的なテック感の象徴
春先や秋口、そして雨の日までカバーできる万能選手といえばマウンテンライトジャケットです。GORE-TEXの機能性はそのままに、街着としてのレイヤード(重ね着)を前提としたゆとりのある設計が特徴です。
2026年は、あえて「インキーブラック」や「スレートモス」といった、少しニュアンスのあるダークトーンを選ぶのがオシャレ。全身を黒でまとめる場合も、素材感の違いで奥行きを出すのが大人のテクニックです。
パープルレーベルのステンカラーコート:上品なハズしに
より洗練された印象を求めるなら、nanamicaとのコラボラインであるノースフェイス パープルレーベルは見逃せません。特に、撥水加工を施した65/35ベイヘッドクロスを使用したコートは、スーツの上からも羽織れる上品さがあります。
「アウトドアブランドを着ている」という感覚を良い意味で裏切る、トラッドな雰囲気が魅力。2026年は、このコートにトラックパンツを合わせるような「ミックススタイル」が街を席巻しています。
街着で映えるための3つの鉄則
高機能なアイテムだからこそ、何も考えずに着ると「これから登山ですか?」という雰囲気になってしまいます。街で映えるためのルールを整理しましょう。
1. 異素材をミックスして「ガチ感」を消す
ノースフェイスのジャケットに、ナイロンのパンツを合わせてしまうと、完全にスポーツウェアになってしまいます。オシャレに見せるコツは、あえて「正反対の素材」をぶつけること。
- ダウンジャケット × ウールスラックス
- マウンテンパーカー × 艶のあるサテンスカート
- ナイロンベスト × 厚手のコットンニット
このように、質感のコントラストを作ることで、都会的なファッションとしての奥行きが生まれます。
2. 「3色以内」でカラーパレットを構成する
ノースフェイスは色のバリエーションが豊富ですが、ファッションとして着こなすなら色数は絞りましょう。特に2026年のトレンドである「クリーンなテックスタイル」を目指すなら、白、グレー、黒、あるいはネイビーやフォレストグリーンといった落ち着いたトーンをベースにするのが定石です。
もしビビッドな色(イエローやオレンジなど)を取り入れたい場合は、他のアイテムをすべて黒で統一するなど、その1色を主役にする勇気が必要です。
3. 首元と手首のディテールにこだわる
アウトドアウェアは防寒のために各所にマジックテープやドローコードが付いています。これをただ締めるのではなく、袖口を少し捲ってインナーを覗かせたり、襟を少し後ろに抜いて着ることで、こなれ感が演出できます。
特にデナリジャケットのようなフリース素材は、インナーにハイネックのシャツを合わせるだけで、一気に上品な顔つきに変わります。
2026年最新:シーン別コーディネート提案
具体的な着こなしのイメージを膨らませていきましょう。
シーン1:休日のカフェ巡り。都会派モノトーン
ヌプシベストを主役にしたスタイルです。インナーにはあえて上質な白のスウェットフーディを合わせ、ボトムスには細身のブラックデニムではなく、少しゆとりのあるチャコールグレーのスラックスを選びます。
足元はハイテクスニーカーではなく、あえてクリーンなレザースニーカーをチョイス。全体をモノトーンでまとめることで、ノースフェイスの無骨さが「洗練されたミニマリズム」へと昇華されます。
シーン2:雨の日の通勤。機能美ビジネス
ドットショットジャケットなどの薄手のシェルを、セットアップスーツのインナーや、あるいはジャケット代わりに羽織るスタイルです。
2026年はビジネスウェアのカジュアル化がさらに進んでいます。ネイビーのジャケットの代わりにダークトーンのノースフェイスを羽織り、足元はベロシティ ニットのような防水シューズで固める。これだけで、雨の日でも軽快かつ知的な印象を与えられます。
シーン3:パートナーとのアクティブデート
女性なら、コンパクトジャケットをフレアシルエットのロングワンピースに羽織るのがおすすめ。アウトドアアイテムの力強さが、ワンピースの女性らしさを引き立てる「甘辛ミックス」の完成です。
男性なら、アルパインライトパンツに、あえて綺麗めのストライプシャツをインするスタイル。動きやすさを確保しつつ、大人の余裕を感じさせるコーディネートになります。
意外と知らない。賢い選び方とメンテナンス
長く愛用するために、購入時とケアのポイントも押さえておきましょう。
サイズ選びの「落とし穴」
ノースフェイスには、日本規格(ゴールドウイン社製)と、海外規格(USAモデルなど)が存在します。
- 日本規格:日本人の体型に合わせたすっきりしたシルエット。バルトロライトジャケットなどが代表的。
- 海外規格:全体的に大きく、腕が長めの設計。1996 レトロ ヌプシなどはこのサイズ感が魅力。
自分が「シュッと見せたい」のか「ストリートっぽくダボッと着たい」のかによって、選ぶべき規格が変わります。試着の際は、中に何を着るかをイメージして、腕を動かした時の突っ張り感を確認してください。
長持ちさせる「正しい洗濯」
「ゴアテックスは洗ってはいけない」と思っていませんか? 実は逆です。皮脂汚れや泥汚れは撥水性能を低下させる原因になります。
ゴアテックス専用洗剤を使用して、定期的に洗濯機で洗い、しっかり乾燥(できれば低温の乾燥機)にかけることで、撥水機能は劇的に復活します。ダウンジャケットも同様に、適切な乾燥を行うことで羽毛の立ち上がりが良くなり、保温性が保たれます。
周りと差がつく小物使いのテクニック
服だけでなく、小物でノースフェイスを取り入れるのも2026年流のファッションです。
最近のトレンドは、あえて「小さなロゴ」のアイテムを選ぶこと。ホライズンハットやスウィープといったウエストバッグも、派手なカラーではなく、ウェアと同色のものを選ぶことで、スタイリングの邪魔をせず、さりげなくブランドの良さを主張できます。
また、シューズ選びも重要です。2026年は、かつての本格派登山靴のような重厚感のあるモデルを、モードな服装に合わせる「足元重め」のスタイルが注目されています。ヌプシ ブーティなどは、冬の足元に圧倒的なボリュームと季節感を与えてくれます。
まとめ:自分らしいノースフェイスのファッションを見つける
ノースフェイスは、単なる流行のブランドではありません。その裏側には、過酷な自然環境に耐えうる本物の技術が詰まっています。私たちが街でその服を着るということは、その「本物感」を自分のスタイルに借りてくるということでもあります。
大切なのは、ブランドの名前に着られるのではなく、自分のライフスタイルに合わせてアイテムを自由に解釈することです。
- サイズ感で遊んでみる。
- 異素材の組み合わせに挑戦する。
- あえてモードなアイテムとぶつけてみる。
こうした試行錯誤の先に、あなただけの「ノースフェイスのファッション」が完成します。
流行が移り変わっても、機能的で美しいものは残り続けます。2026年も、そしてその先も。お気に入りの一着を見つけて、もっと自由に、もっとアクティブに、毎日のコーディネートを楽しんでみませんか。
今回ご紹介したモデルや着こなし術を参考に、ぜひあなただけの「街で映える一着」を探してみてください。きっと、いつもの道が少しだけ違った景色に見えてくるはずです。
ノースフェイスのファッション攻略。その答えは、あなたのクローゼットの中にある既存の服との「出会い」の中にあります。

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