トレイルランニングやファストパッキングを愛する皆さん、装備の軽量化に限界を感じていませんか?「雨具は重いし、かさばるのが当たり前」という常識を覆してくれる一着が、ザ・ノース・フェイスにあります。
それが ストライクトレイルフーディ です。
100gを少し超える程度の驚異的な軽さでありながら、3層構造の本格的な防水透湿性を備えたこのシェルは、まさに「お守り」以上の実力派。今回は、実際に山で使い倒すために気になるサイズ感や、薄さゆえの耐久性、そして着心地の実力を本音で解説していきます。
異次元の軽さ!115gに凝縮された防水テクノロジー
初めて ストライクトレイルフーディ を手に取ったとき、多くの人が「これ、本当にレインウェアなの?」と驚きます。重さはLサイズで約115g。卵2個分程度の重さしかありません。
一般的に、登山のレインウェアは300g〜500g程度が標準的ですが、その3分の1以下の重量を実現しています。なぜここまで軽いのか。その秘密は、極薄の10デニールナイロンを採用していることにあります。
しかし、単に薄いだけではありません。このジャケットの最大の魅力は、これほど薄く軽いのに「3層構造(3レイヤー)」であるという点です。
多くの軽量シェルは、裏地をコーティングで済ませる2.5層構造を採用しがちです。しかし、2.5層は汗をかくと肌にペタペタと張り付く不快感がありました。ストライクトレイルフーディ は、極薄の裏地を貼ることで、汗をかいてもサラリとした肌触りをキープ。半袖のTシャツの上から羽織ってもベタつきにくく、高負荷な運動を続けるトレイルランナーにとって最高の相棒となるのです。
蒸れ知らずの透湿性能が走りを変える
トレイルランニング中にレインウェアを着ると、外からの雨は防げても、中からの汗で結局びしょ濡れになる……そんな経験はありませんか?
ストライクトレイルフーディ が採用している独自の素材「ハイベント フライウェイト」は、透湿性能が非常に高いのが特徴です。数値で言うと、24時間で40,000g/m²もの水分を逃がしてくれます。
これは一般的な本格派レインウェアの約2倍近い数値です。ハイクアップで心拍数が上がり、体温が急上昇するシーンでも、衣服内の湿気をぐんぐん外へ排出してくれます。
「防水シェルを着ている」という感覚よりも、「少し厚手のウィンドブレーカーを着ている」という感覚に近い抜けの良さ。雨が降っていなくても、稜線で風が強い時の防風着として積極的に使える汎用性があります。
購入前に知っておきたい「サイズ感」の選び方
オンラインで購入を検討している方が一番悩むのがサイズ選びですよね。
ストライクトレイルフーディ は、全体的に「スリムなアクティブフィット」で作られています。バタつきを抑えて空気抵抗を減らすための設計ですが、普段の街着と同じサイズを選ぶと、少しタイトに感じるかもしれません。
選び方の目安は以下の通りです。
- ジャストサイズを選ぶ場合Tシャツ1枚の上に着るのがメインで、タイトなシルエットを好む方。とにかく軽量化を優先し、フィット感を重視するならいつものサイズでOKです。
- 1サイズアップを選ぶ場合トレランザック(10L以下)を背負ったまま、その上からガバッと羽織りたい方は、間違いなく1サイズ上がおすすめです。また、秋口や春先にフリースなどのミドルレイヤーを中に着込む予定がある方も、余裕を持たせたサイズ選びが正解です。
袖口や裾はゴムシャーリング仕様になっており、ドローコードによる調整機能は省かれています。これは軽量化のための割り切りですが、ゴムのテンションが絶妙なので、1サイズ上げてもダボつきすぎることはありません。
10デニールの「耐久性」とどう向き合うか
「10デニール」という数字は、ストッキングに近いような薄さです。そこで気になるのが、枝に引っ掛けたり、岩場に擦ったりした時の耐久性ですよね。
正直に申し上げます。このジャケットは「岩場をガシガシ登る」や「深い藪を漕ぐ」といったハードな登山には向いていません。鋭利なものに引っかけば、一般的なレインウェアよりも破れるリスクは高いです。
しかし、整備されたトレイルを走る、あるいはオープンな稜線を歩くといった用途であれば、必要十分な強度は備えています。むしろ、この薄さと引き換えに得られる「動きやすさ」と「軽さ」のメリットが勝ります。
もし破れてしまったとしても、リペアシートを貼って補修しながら使い込むのが、この手の超軽量装備の粋な使い方でもあります。繊細な素材であることを理解し、道具を愛でるように扱うユーザーにこそ、この一着は応えてくれます。
競技者から愛される「クリアカラー」の秘密
ストライクトレイルフーディ には、他のジャケットにはない「クリア(半透明)」というカラーラインナップがあります。
なぜ半透明なのか。それは、トレイルランニングの大会に出場する選手のニーズに応えるためです。多くのレースでは「ゼッケンを常に見える位置に装着すること」が義務付けられています。
急な雨でレインウェアを羽織った際、普通のジャケットだとゼッケンが隠れてしまいますが、クリアカラーであれば透けて見えるため、脱ぎ着の際にゼッケンを付け替えるタイムロスがありません。
もちろん、競技者だけでなく一般のハイカーにとっても、お気に入りのウェアの色を透かして見せることができるため、レイヤリングのファッションを楽しめるという意外なメリットもあります。
徹底したミニマリズムが生む機能美
このジャケットをよく見ると、あることに気づきます。そう、「ポケット」が一つもありません。
これもすべては1gでも軽くするため。そして、ザックの腰ベルトやチェストストラップと干渉してゴロゴロするのを防ぐためです。
「スマホをどこに入れればいいの?」と思うかもしれませんが、トレランであればザックのフロントポケットがありますし、登山ならパンツのポケットを使えば問題ありません。潔くポケットを削ぎ落としたことで、生地の重なりが減り、驚異的な収納サイズを実現しています。
付属の小さなスタッフサックに詰め込めば、手のひらに収まるほどコンパクトに。バックパックの隙間にポイっと放り込んでおけるので、天候が不安定な日の「とりあえずの一着」としてこれ以上のものはありません。
メンテナンスが寿命を左右する
ストライクトレイルフーディ のような高性能な防水透湿ウェアを長く使うためには、メンテナンスが不可欠です。
「雨に濡れていないから洗わなくていい」は大きな間違い。目に見えない汗や皮脂汚れが裏地に付着すると、防水膜の劣化(加水分解)を早めてしまいます。
使い終わったら、専用の洗剤を使用して自宅の洗濯機で優しく洗いましょう。しっかり汚れを落とし、乾燥機やアイロンで熱を加えることで、表面の撥水性能も復活します。適切にケアをすれば、数シーズンにわたって最高のパフォーマンスを維持してくれます。
まとめ:あなたの山行をより軽やかに、より遠くへ
ザ・ノース・フェイスの ストライクトレイルフーディ は、万人向けの「無難なレインウェア」ではありません。しかし、「軽さこそが正義」と信じるランナーやハイカーにとっては、これに代わるものが見つからないほど完成された傑作です。
雨の日の重苦しい気分を、その軽さと通気性で晴れやかにしてくれる。そんな魔法のような一着を装備に加えてみませんか。
ノースフェイスのストライクトレイルフーディをレビュー!サイズ感や耐久性を徹底解説 してきました。この記事が、あなたの次なる冒険を支える相棒選びの参考になれば幸いです。

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