「ノースフェイスは好きだけど、周りと被るのがちょっと気になる……」
「最近よく見る、あのメカニカルでポケットがいっぱい付いているモデルは何?」
そんな感度の高いファッショニスタたちが今、熱い視線を送っているのがTHE NORTH FACEの「STEEP TECH(スティープテック)」です。
定番のヌプシやバルトロとは一線を画す、圧倒的な存在感。一目見ただけで「普通のマウンテンパーカーじゃない」と確信させるそのデザインには、実は深い歴史と、エクストリームスキーの過酷な現場で培われた機能美が凝縮されています。
今回は、ノースフェイスの中でも異彩を放つ伝説的ライン「STEEP TECH」の誕生秘話から、気になるサイズ感、そして今手に入れるべき注目アイテムまで、その魅力を余すことなくお伝えします。
1. 伝説のスキーヤーが生んだ「STEEP TECH」の誕生背景
STEEP TECHを語る上で欠かせないのが、1990年代にエクストリームスキーの第一人者として世界を震撼させたプロスキーヤー、スコット・シュミット(Scot Schmidt)の存在です。
当時のスキーウェアは、まだファッション性が重視され、過酷な斜面を滑るための「実用的な道具」としては未完成な部分が多くありました。そこでTHE NORTH FACEが彼とタッグを組み、1991年に発表したのがSTEEP TECHです。
このコレクションは、ノースフェイス史上初となる「アスリート監修」のライン。スコット・シュミットが雪山で命を懸けて滑る中で感じた「ここにもっと大きなポケットが欲しい」「転倒したときに体を守る補強が必要だ」「激しく動いても熱がこもらないようにしたい」というリアルな要望をすべて具現化したものでした。
その結果、当時の常識を覆すような、無数のジッパーや多機能を備えた「着るギア」が誕生したのです。
2. 90年代ストリートを席巻した独特のビジュアル
もともとはスキーウェアとして開発されたSTEEP TECHですが、その独特なルックスは意外な場所で爆発的な人気を博します。それが、90年代のニューヨークを中心としたヒップホップシーンです。
イエロー×ブラックや、ブルー×グレーといったパキッとしたカラーブロッキング。そして、まるで装甲車を思わせるようなゴツゴツとしたディテール。これらが当時のラッパーやグラフィティアーティストたちの感性に突き刺さり、ストリートのステータスシンボルとしての地位を確立しました。
現在でも、人気ストリートブランドであるSupremeとのコラボレーションの常連となっているのは、この「山から街へ」というルーツがあるからこそ。単なる復刻アイテムではなく、カルチャーを背負った特別な存在なのです。
3. 他のモデルとは決定的に違う!驚きの機能ディテール
STEEP TECHの最大の特徴は、その「過剰なまでの機能性」にあります。一見すると複雑に見えるデザインの一つひとつには、すべて意味があるんです。
- 斜めに走るダブルジップ: フロントに配置された独特のジッパーは、ベンチレーション(換気)の役割を果たします。激しい運動で体温が上がった際、ウェアを脱ぐことなく一気に熱を逃がすことができます。
- プロテクターのような補強: 摩耗しやすい肩や肘の部分には、厚手のナイロンやラバープリントによる補強が施されています。これがデザイン上のアクセントになり、タフな印象を強めています。
- 計算されたポケット配置: 無線機やゴーグル、行動食を収納するために設計された多種多様なポケット。バッグを持たずに出かけられるほどの収納力は、現代の都市生活でも大きな武器になります。
- 高機能素材の採用: 多くのモデルには、独自の防水透湿素材「DryVent(ドライベント)」が採用されています。雨や雪を弾きながら、内側のムレを逃がしてくれるので、どんな天候でも快適です。
4. 失敗しないためのサイズ感と選び方のポイント
さて、実際にTHE NORTH FACEのSTEEP TECHを購入しようと思ったとき、一番悩むのが「サイズ感」ですよね。
このラインは、もともとスキーウェアとしてインナーに着込むことを想定しているため、全体的に「身幅が広く、ゆったりとしたボックスシルエット」で作られています。
- 日本規格と海外規格に注意:日本国内で流通しているゴールドウイン製のモデルはアジアサイズに近いですが、並行輸入品やコラボモデルはUS(アメリカ)サイズであることが多いです。USサイズの場合、普段選んでいるサイズの「ワンサイズ下」を選ぶのが基本。普段Lサイズを着ている方なら、Mサイズでジャストからややゆったりめになります。
- 着こなし別の選び方:「90年代らしい、ダボッとしたスタイルを楽しみたい」という方は、普段通りのサイズを選んでオーバーサイズに着こなすのが正解。逆に、「スッキリとしたテックウェアとして街着に取り入れたい」という方は、ワンサイズ落としてシルエットを整えるのがおすすめです。
- 着丈のバランス:身幅にゆとりがある一方で、着丈はそれほど長く設計されていないモデルが多いです。そのため、意外とだらしなく見えないのがSTEEP TECHの優秀なところ。インナーに長めのTシャツやパーカーを合わせて、レイヤードを楽しむのが今の気分です。
5. 今狙うべき!STEEP TECHの人気モデル3選
これからSTEEP TECHを手に入れるなら、まずはこの3つのモデルをチェックしてみてください。
- Apogee Jacket(アポジージャケット):STEEP TECHの王道中の王道です。フロントの3本ジッパーや、収納可能なフード、ウエストのベルトなど、このラインのアイコニックな要素がすべて詰まっています。一着持っていれば、主役級の存在感を放ってくれます。
- Steep Tech Zip Fleece(ジップフリース):「アウターは少し重すぎるかも……」という方におすすめなのが、フリースモデル。デナリジャケットのような保温性の高いフリースに、STEEP TECH特有の補強パーツがミックスされています。秋口や春先はアウターとして、真冬はマウンテンパーカーのインナーとして重宝します。
- Steep Tech Hoodie(フーディー):よりカジュアルに取り入れたいなら、スウェット素材のフーディー。胸元に配置されたロゴや、さりげないジップ使いがアクセントになり、普段のデニムやジョガーパンツに合わせるだけで、一気にテック感を演出できます。
6. 日常でのメンテナンスと長く愛用するためのコツ
高機能なウェアだからこそ、定期的にお手入れをすることで、その性能を長く維持できます。
防水透湿素材が使われているジャケットの場合、実は「こまめな洗濯」が推奨されています。生地の表面に汚れが付着したままだと、撥水性が落ちてしまうからです。
洗濯機を使用する場合は、ファスナーをすべて閉め、ネットに入れてから、中性洗剤(おしゃれ着洗い用)で優しく洗いましょう。乾燥機を使えるモデルであれば、低温で回すことで撥水性が復活することもあります。お気に入りの一着を長く着るために、タグの洗濯表示を必ずチェックしてくださいね。
また、オフシーズンには防虫剤と一緒に、風通しの良い場所で保管するのがベスト。タフな素材ではありますが、湿気による劣化を防ぐことで、いつまでも新品のような表情を保つことができます。
7. まとめ:ノースフェイスのSTEEP TECHで個性を手に入れる
ノースフェイスのSTEEP TECHは、単なる復刻トレンドに留まらない、確固たる背景を持ったコレクションです。
過酷な雪山を制するために生まれた機能美は、時を経てストリートに溶け込み、今や唯一無二のファッションピースとして愛されています。
- 圧倒的なデザイン性と機能の融合。
- 歴史に裏打ちされたストーリー。
- タウンユースでも際立つ収納力とタフさ。
もしあなたが、今のファッションに何か刺激を求めているなら、THE NORTH FACEのSTEEP TECHは間違いなくその期待に応えてくれるはずです。
サイズ感やモデルごとの特徴を押さえて、あなただけの一着を見つけてみてください。一度袖を通せば、その作り込まれた世界観にきっと魅了されることでしょう。
ノースフェイスのSTEEP TECHとは?歴史やサイズ感、人気モデルを徹底解説!というテーマでお届けしましたが、この冬の相棒選びの参考になれば幸いです。

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