パタゴニアの白タグとは?年代判別法と希少価値、偽物の見分け方を古着のプロが解説

パタゴニア
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古着屋の軒先やフリマアプリで、ふと目に飛び込んでくる山脈のロゴ。でも、よく見ると今のものとは少し違う。ベースが白くて、どこかレトロな雰囲気……。それが、ヴィンテージファンが血眼になって探す「白タグ」の世界です。

パタゴニアというブランドが、シュイナード・イクイップメントから枝分かれして産声を上げたばかりの1970年代。その時代の空気感をそのまま閉じ込めた白タグは、単なる古い服以上の価値を持っています。

今回は、パタゴニアの歴史を語る上で欠かせない白タグの正体から、失敗しない年代判別法、そして市場に紛れ込む復刻版や偽物の見分け方まで、プロの視点で徹底的に掘り下げていきます。


パタゴニアの原点「白タグ」が持つ歴史的な意味

パタゴニアのロゴといえば、南米パタゴニア地方の名峰フィッツロイをモチーフにした、あのオレンジと紫の夕焼け空がお馴染みですよね。しかし、ブランド創設期の1970年代初頭から80年代初頭にかけて採用されていたのは、現在よりもずっとシンプルで、背景が白い織りネームでした。これが通称「白タグ」と呼ばれるものです。

この時代の製品は、今のような「最先端の化学繊維」を駆使したテクニカルウェアというよりは、タフなコットンキャンバスや、肉厚なパイル(フリース)といった、アナログながらも温かみのある素材が主流でした。

白タグが付いているだけで、その個体は最低でも40年以上、中には50年近く前の「歴史の証人」ということになります。パタゴニアが環境保護活動に大きく舵を切る前、クライマーのための道具作りに心血を注いでいた時代の魂が宿っている。それこそが、多くのコレクターを魅了してやまない理由なのです。

白タグの「前期」と「後期」を見分ける決定的な違い

一口に白タグと言っても、実は1970年代の中でデザインが微妙に変化しています。これを見極めることができれば、あなたも立派なヴィンテージ通です。

まずは「白タグ前期」です。1970年代の前半に見られるこのタイプは、夕焼けのラインが非常にシンプルです。オレンジと青の2色がメインで、ラインの境界線がはっきりとした帯状になっています。山の稜線もどことなく無骨で、初期パタゴニアらしい荒削りなカッコよさが漂います。

次に「白タグ後期」です。70年代後半から80年代初頭にかけて登場しました。この時期になると、夕焼けのグラデーションが少し複雑になります。青、紫、オレンジの3色が使われるようになり、より現在のロゴに近い色彩感覚になっていきます。

どちらが上ということはありませんが、より希少性を求めるなら前期、デザインの完成度を求めるなら後期、といった具合に好みが分かれるポイントでもあります。

白タグ期を代表する名作アイテムたち

白タグが付いているアイテムは、どれも現代の服にはない独特のオーラを放っています。特に以下の製品は、ヴィンテージ市場でも伝説級の扱いを受けています。

  • パイルジャケット後のシンチラ・スナップTの先祖にあたるアイテム。裏地がモコモコしたパイル地で、今のフリースとは比べ物にならないほど肉厚です。
  • スタンドアップ・ショーツパタゴニアの定番中の定番ですが、白タグ期のものは生地がさらに分厚く、履き込むほどに味わいが増します。patagonia pantsのような現行品も素晴らしいですが、当時のキャンバス地のタフさは別格です。
  • ラガーシャツ創設者のイヴォン・シュイナードがクライミングウェアとして愛用していたことから広まった、パタゴニアのルーツ的な一着。

これらのアイテムの襟元に白タグが鎮座しているだけで、古着好きの視線は釘付けになります。

現代の「復刻版」とオリジナルの見分け方

ここで注意が必要なのが、パタゴニア自身が過去のアーカイブを称えてリリースした「復刻版」の存在です。特にブランド40周年などの節目に発売された「レガシーコレクション」などでは、当時の白タグを忠実に再現したタグが使われています。

復刻版は非常にクオリティが高く、ファッションとして着る分には最高の一着です。しかし、「70年代のオリジナル」だと思って高値で購入したものが、実は2013年製の復刻版だった……となると、コレクターとしてはショックですよね。

見分け方の最大のポイントは「内タグ(品質表示タグ)」です。70年代のオリジナルには、そもそも詳細な製造年コードが記載されたタグが付いていないか、付いていても非常に簡素なものです。

一方で、復刻版には必ず現代のパタゴニア共通の製品管理コードが記された小さな白いタグが付いています。そこに「FA13(2013年秋モデル)」といった表記があれば、それは現代に作られた復刻版です。また、ジッパーのメーカー(TALONなど)や、素材の劣化具合(経年変化)も重要な判断材料になります。

内タグの製造年コードを解読して年代を特定する

白タグそのもののデザインで大まかな年代を絞り込んだら、次はさらに深い「特定」作業に入りましょう。パタゴニアの製品には、裾の内側などに小さな白いタグが縫い付けられています。

ここに「STY」や「STYLE」から始まる5桁の数字があれば、それがモデル番号です。そしてその横、あるいは下に「F1」や「S8」といった英数字が刻まれていませんか?これが製造年を表すコードです。

  • S または SP: Spring(春夏モデル)
  • F または FA: Fall(秋冬モデル)
  • 数字: 西暦の下一桁

例えば「F8」とあれば1988年、または1998年、あるいは2008年を指します。白タグが付いている個体であれば、このコードが存在しないか、あっても極めて初期の形式であるはずです。もし「FA12」といった4桁の年号表記があれば、それは確実に2000年代以降の製品ですので、タグの見た目に惑わされないようにしましょう。

白タグの次にくる「デカタグ」と「雪なしタグ」の系譜

白タグの歴史が終わる1980年代初頭、次に現れたのが「デカタグ」です。その名の通り、白タグよりも一回り大きく、背景が紺色や黒に近い色になります。このデカタグも、パタゴニアの黄金期を支えた重要なタグとして人気があります。

さらに、マニアックなところでは1990年代前半の「雪なしタグ」も有名です。ロゴのフィッツロイ山脈に白い雪の刺繍が入っていない、わずか2〜3年しか生産されなかったエラーのようなレアタグです。

このように、タグの変遷を追いかけることは、パタゴニアというブランドがどのように進化し、どのようにロゴをブラッシュアップさせてきたかを知る旅でもあります。白タグはその旅の「出発地点」にある、最もピュアな存在なのです。

市場で出会う白タグ製品の状態と注意点

ヴィンテージの白タグ製品を手に入れる際、最も気をつけなければならないのが「コンディション」です。50年前の服ですから、現行のpatagonia jacketのように、買ってすぐにフィールドへ持ち出してガンガン使う、というわけにはいかないケースもあります。

特に注意したいのが、以下のポイントです。

  • パイルの抜け: 初期のフリース素材は、摩擦によって毛が抜けてしまっているものが多いです。
  • ジッパーの動作: 当時使われていたTALON製などのアルミジッパーは、経年劣化で非常に壊れやすくなっています。
  • 生地の硬化: 防水コーティングが施されたマウンテンパーカーなどは、裏地が加水分解してボロボロと剥がれ落ちたり、生地がバリバリに硬くなっていることがあります。

これらはヴィンテージの「味」でもありますが、実用性を重視する場合は、修繕が可能かどうかをしっかり見極める必要があります。

偽物を見抜くための「刺繍の質感」チェック

残念ながら、ヴィンテージ市場が過熱する一方で、巧妙な偽物が出回ることもあります。特に白タグのようなシンプルなデザインはターゲットにされやすい傾向にあります。

本物のヴィンテージ白タグをじっくり観察すると、現代のコンピュータミシンによる完璧な刺繍とは異なり、どこか「手仕事感」が残っています。文字の太さがわずかに不均一だったり、糸の密度がぎっしり詰まりすぎていなかったりするのが特徴です。

逆に、タグだけが異様に新しかったり、ロゴの山脈の形が歪んでいたり、文字のフォントが不自然にカチッとしすぎているものは警戒が必要です。また、ボタンやスナップに刻印されているロゴの精度も、真贋判定の大きなヒントになります。

パタゴニアの白タグとは?古着選びを豊かにする知識

ここまで、パタゴニアの白タグについてその歴史から判別法まで詳しく見てきました。

白タグを探すということは、単に珍しい服を探すということではありません。それは、シュイナード・イクイップメントという小さな登山道具メーカーが、世界を代表するアウトドアブランドへと成長していく過渡期のエネルギーを所有するということです。

次に古着屋を訪れた時、もし白い背景の小さなタグを見つけたら、ぜひ立ち止まって観察してみてください。夕焼けのラインは何本か?内タグにコードはあるか?生地の質感はどうだろうか?

その一枚が歩んできた数十年という時間に思いを馳せる時、あなたのファッションはもっと深く、楽しいものになるはずです。パタゴニアの白タグとは、単なるブランドの印ではなく、アウトドアカルチャーが成熟していく過程を記した、まさに「勲章」なのです。

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