冬の山や冷え込むアウトドアフィールドで、「フリースだけだと風が抜けて寒いし、かといってハードシェルを着ると蒸れて暑い……」なんて悩んだことはありませんか?そんな「中間着のジレンマ」を鮮やかに解決してくれるのが、パタゴニアの傑作パタゴニア R2テックフェイスです。
かつて圧倒的な人気を誇りながらも廃盤となった伝説の「R2ジャケット」。その保温性を受け継ぎつつ、さらに「外側」の機能を強化して進化したのがこのテックフェイス・シリーズです。今回は、実際にフィールドで使い倒して分かった使用感や、気になるサイズ感、そして兄弟分であるR1との違いまで、徹底的にレビューしていきます。
R2テックフェイスが「最強の行動着」と呼ばれる理由
パタゴニアのレギュレーター・フリース・シリーズの中で、R2という名前は「中厚手の保温着」を指します。しかし、この「テックフェイス」は従来のフリースとは一線を画す存在です。
最大の特徴は、表面の質感にあります。普通のフリースのようにもこもこしておらず、さらりとしたダブル織りの素材を採用しています。これが実はものすごい進化で、表面に耐久性撥水(DWR)加工を施すことで、これまでのフリースにはなかった「防風性」と「撥水性」を手に入れているんです。
少しの風ならこれ一枚でブロックし、霧雨や雪が舞う程度なら弾いてしまいます。つまり、「フリースなのにソフトシェルのように使える」という、まさに一石二鳥のアイテム。内側はしっかりとしたグリッド構造のハイロフト・フリースになっているので、肌触りは柔らかく、熱を逃さず蓄えてくれます。
従来のR2ジャケットと何が違うのか?
古くからのパタゴニアファンにとって、毛足の長いふわふわした「R2ジャケット」は特別な存在でした。それと比較してパタゴニア R2テックフェイスは何が変わったのでしょうか。
まず、圧倒的に「タフ」になりました。従来のR2は、バックパックのショルダーハーネスで擦れたり、藪漕ぎで枝に引っ掛けたりすると、すぐに毛羽立ったり生地が傷んだりするのが弱点でした。しかし、テックフェイスは表面が滑らかな平織り状になっているため、岩場での擦れにも非常に強く、摩耗を気にせずガシガシ使えます。
次に「通気と防風のバランス」です。従来のR2は通気性が高すぎて、風が吹くと一瞬で体温が奪われましたが、テックフェイスはある程度の風を遮断しつつ、運動中に出る余分な熱は逃がすという絶妙なバランスに調整されています。これにより、登り坂でオーバーヒートしにくく、休憩中も冷えにくいという理想的な「行動着」へと進化を遂げました。
R1テックフェイスとの決定的な違いと選び方
ここで多くの人が悩むのが、「R1テックフェイスとR2テックフェイス、どっちを買えばいいの?」という問題です。結論から言うと、選ぶ基準は「活動する気温」と「運動量」にあります。
- R1テックフェイス:薄手で通気性が極めて高い。春秋の登山や、冬場でも激しく動き続けるトレイルランニング、クロスカントリーなどに最適。
- R2テックフェイス:中厚手で保温力が高い。厳冬期の登山、バックカントリースノーボード、氷点下での釣り、キャンプなど、保温を優先したいシーンに最適。
パタゴニア R1テックフェイスは、夏山でも標高が高い場所なら出番がありますが、R2テックフェイスは明確に「寒冷地仕様」です。雪山登山をメインにするなら、停滞時の冷えをカバーできるR2の方が圧倒的に安心感があります。
気になるサイズ感とフィッティングのコツ
パタゴニアのウェア選びで一番失敗しやすいのがサイズ選びですよね。R2テックフェイスは「スリム・フィット」に分類されます。これは、ベースレイヤーの上にダボつかずにフィットさせ、その上にさらにハードシェルを重ね着することを想定した設計だからです。
- 170cm/65kgの標準的な日本人男性の場合:タイトめに着て、中間着としての機能をフルに発揮させるなら「Sサイズ」がジャストです。パタゴニアは袖丈が少し長めなので、Sでも手首が露出することはありません。
- 街着としても使いたい、あるいは中に厚手のシャツを着込みたい場合:「Mサイズ」を選ぶと、少しゆとりが出てリラックスしたシルエットになります。
もし、クライミングや雪山でのアクティブな動きを重視するなら、隙間を作らないジャストサイズ(普段の日本サイズよりワンサイズ下)を選ぶのが鉄則です。伸縮性が非常に高いので、タイトめを選んでも動きを妨げられるストレスはほとんどありません。
防風性と撥水性の実力はどの程度?
「テックフェイス」という名前の通り、このウェアの真骨頂は耐候性です。実際に山で使用してみると、標高を上げて風が強まってきた際、普通のフリースなら「あ、寒い。シェルを着なきゃ」と思う場面でも、R2テックフェイスならそのまま行動を続けられる粘り強さがあります。
また、撥水性についても驚かされます。雪が降る中でのラッセルや、小雨混じりのハイクアップでも、水滴がコロコロと玉になって転げ落ちていきます。もちろん完全防水ではないので、本降りの雨になれば浸みてきますが、雪山において「雪が付着して溶けて濡れる」という現象を防げるのは大きなメリットです。
注意点:これ一着で「完璧」ではない理由
非常に万能なパタゴニア R2テックフェイスですが、注意すべき点もあります。
一つは、収納サイズです。表面の生地がしっかりしている分、従来の毛足の長いフリースのようには小さく丸めることができません。ザックの中ではそれなりのボリュームを占めるため、装備を極限までコンパクトにしたいミニマリストの方は、パッキングに工夫が必要です。
もう一つは、完全に動きを止めた時の保温性です。通気性があるため、極寒の山頂で長時間じっとしていると、体温がじわじわと逃げていきます。あくまで「動いている時に最適な温度を保つ」ウェアであることを理解し、停滞時用にダウンジャケットやパタゴニア ナノパフなどを別に用意しておくのが、安全なレイヤリングのコツです。
メンテナンスと長く愛用するためのポイント
高価なウェアだからこそ、長く使いたいですよね。R2テックフェイスのメンテナンスは比較的簡単ですが、コツがあります。
洗濯は家庭用の洗濯機で可能ですが、柔軟剤の使用は避けてください。柔軟剤は撥水加工や吸湿発散機能を低下させてしまう原因になります。また、撥水力が落ちてきたと感じたら、乾燥機に低温で20分ほどかけるか、当て布をしてアイロンをかけることで、DWR(撥水加工)が再活性化して復活します。
これ一着あれば、晩秋から残雪期まで、さらには冬のキャンプや普段の防寒着としてまで、驚くほど広い守備範囲で活躍してくれます。
まとめ:パタゴニア R2 テック フェイス レビューの結論
ここまでパタゴニア R2テックフェイスの魅力を深掘りしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
かつてのR2ジャケットが持っていた「圧倒的な暖かさ」に、現代のアウトドアに必要な「強さ」と「守り」をプラスしたこの一着は、まさにフリースの完成形と言っても過言ではありません。
- 風を恐れず、一歩先へ進みたい。
- ウェアの着脱回数を減らして、アクティビティに集中したい。
- 街でも山でも使える、タフで洗練された一着が欲しい。
そんな願いをすべて叶えてくれるのが、このジャケットです。サイズ感さえ間違えなければ、あなたの冬の冒険において最高の相棒になってくれるはずです。
パタゴニア R2 テック フェイス レビューを参考に、ぜひあなたにぴったりの一枚を手に入れて、次のフィールドへ繰り出してみてください。その快適さに、きっと驚くはずですよ。
次は、このR2テックフェイスに合わせるベースレイヤーや、さらに防寒性を高めるためのレイヤリング術についてもご紹介しましょうか?

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