「街を歩けば必ず見かける」と言っても過言ではないほど、圧倒的な支持を得ているブランド、ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)。ロゴを見ただけで「あ、ノースフェイスだ」と分かる安心感がありますが、実は「ノースフェイスという会社」が日本にあるわけではないことをご存知でしょうか?
「どこの国のブランドなの?」「なぜあんなに高いのに売れているの?」といった疑問から、絶対に失敗したくない定番アイテムの選び方まで、知っておくと自慢できるノースフェイスの裏側をたっぷりと紐解いていきます。
ノースフェイスの運営会社は「日本」と「世界」で違う?
ノースフェイスの製品を愛用していても、その運営体制まで知っている人は意外と少ないかもしれません。実は、日本で流通しているノースフェイスと、海外で販売されているノースフェイスには、運営組織に大きな違いがあります。
世界を率いるのはアメリカの「VFコーポレーション」
ノースフェイスの本家本元は、アメリカのコロラド州デンバーに本社を置く「VFコーポレーション(VFC)」という巨大企業です。1899年創業という長い歴史を持ち、ノースフェイスの他にもVansやTimberland、Dickiesといった世界的なブランドを傘下に収めています。世界規模でのブランド戦略や、最先端の技術開発はこのVFCが主導しています。
日本の「ゴールドウイン」が持つ特別な権利
一方で、日本国内での展開を一手に引き受けているのが、富山県発祥の企業「株式会社ゴールドウイン」です。ここが面白いポイントなのですが、ゴールドウインは単に海外製品を輸入して売る「代理店」ではありません。
ゴールドウインは、日本国内における「ザ・ノース・フェイス」の商標権を所有しています。つまり、日本人の体型や日本のジメジメした気候、そして日本独自のファッションセンスに合わせた「日本専用モデル」を自社で企画・製造できる権利を持っているのです。私たちがショップで見かけるスタイリッシュなシルエットの多くは、実は日本独自のこだわりが詰まった製品なのです。
1966年、サンフランシスコの小さなショップから始まった歴史
今では誰もが知るトップブランドですが、その始まりはサンフランシスコのバークレーにオープンした一軒の小さな登山用品店でした。
「北壁」に挑む決意を込めたロゴ
ブランド名の「ノースフェイス」とは、山において最も過酷で登頂が困難とされる「北壁」を意味します。ロゴマークの右側にある3本のラインは、世界三大北壁(アイガー、マッターホルン、グランド・ジョラス)を象徴していると言われています。
「どんなに困難な状況でも、決して探検を止めない」という強い意志が、1966年の創業当時から現在に至るまで、すべての製品の根底に流れています。
世界を変えた「ドーム型テント」の衝撃
ノースフェイスが歴史に名を刻んだ瞬間の一つが、1975年の「オーバルインテンション」の発表です。それまでのテントは三角形が一般的で、風に弱いという弱点がありました。
ノースフェイスはバックミンスター・フラー博士の理論を取り入れ、世界で初めてのドーム型テントを開発しました。この発明が、その後の多くのアウトドアブランドの設計思想に革命をもたらし、ヒマラヤ遠征などの極地探検を可能にしたのです。
なぜノースフェイスはこれほどまでに人気なのか?
決して安くはない価格帯にもかかわらず、なぜ老若男女問わずこれほどまでに愛されているのでしょうか。その理由は、単なる「流行」では片付けられない3つの強みにあります。
圧倒的な機能性と信頼の「アルパインライン」
ノースフェイスの真骨頂は、プロの登山家や冒険家が命を預ける「本物」の道具を作っていることです。過酷な環境でテストを繰り返し、開発された技術は、私たちが街で着るダウンジャケットやリュックにもフィードバックされています。
例えば、防水透湿素材の代名詞であるGORE-TEXの採用や、遠赤外線効果で自らの体温を利用して保温する「光電子ダウン」など、最新テクノロジーを惜しみなく投入しています。この「本物であること」が、所有する満足感に繋がっています。
ストリートとラグジュアリーの架け橋
ノースフェイスのもう一つの顔は、ファッションアイコンとしての側面です。1990年代のニューヨークでヒップホップカルチャーに取り入れられたことをきっかけに、ストリートシーンでの地位を確立しました。
近年では、SupremeやハイブランドのGucciとのコラボレーションを成功させ、「アウトドアブランドなのに最高にクール」という唯一無二の立ち位置を築き上げました。
驚異のリセールバリュー(資産価値)
意外な人気の理由として挙げられるのが、中古市場での価値の高さです。特に「バルトロライトジャケット」や「ヌプシジャケット」といった定番モデルは、数年着た後でも定価に近い価格で取引されることが珍しくありません。
「高く買っても、高く売れる」。この安心感があるからこそ、5万円、10万円という高価なアウターにも投資しやすいという側面があります。
これだけは押さえておきたい!失敗しない定番モデルの選び方
ノースフェイスには数多くの製品がありますが、まず最初にチェックすべき「外さない名品」をカテゴリー別に紹介します。
アウター選びの正解
- ヌプシジャケット:1992年に登場した、ブランドを代表するダウンジャケット。ボリュームのあるシルエットと、肩部分の切り替えデザインが特徴です。ストリートファッション好きならまずはこれです。
- マウンテンライトジャケット:GORE-TEXを採用した防水シェル。春・秋はこれ一枚で、冬は中にフリースなどを連結できる「ジップインジップシステム」を搭載しており、一年中活躍します。
- バルトロライトジャケット:真冬の最強アウター。圧倒的な保温力を持ちながら、驚くほど軽いのが特徴です。毎年抽選販売になるほどの人気を誇ります。
リュック(バックパック)選びの正解
- BCヒューズボックス2:四角いフォルムが特徴の、学生から大人まで大人気のモデル。摩擦に強い素材で、ガシガシ使ってもへこたれないタフさが魅力です。
- シャトルデイパック:ビジネスマンに絶大な支持を得ているモデル。ノートPC専用のコンパートメントがあり、スーツに合わせても違和感のない上品なデザインです。
サイズ選びで後悔しないための注意点
ノースフェイス製品を購入する際に最も気をつけたいのが「サイズ感」です。前述の通り、日本で販売されているものの多くはゴールドウインによる「日本サイズ(JAPANサイズ)」ですが、一部の輸入モデルや海外企画の製品は「USサイズ」となっています。
- 日本企画モデル: 普段着ているサイズを選べば、スッキリとしたシルエットになります。
- US企画モデル: 日本サイズより「ワンサイズ大きい」と考えてください。普段LサイズならMサイズを選ぶのが一般的です。
特にヌプシジャケットなどは、あえてオーバーサイズで着るのがトレンドですが、身幅と着丈のバランスがモデルによって大きく異なるため、試着するか、詳細なサイズチャートを確認することを強くおすすめします。
サステナビリティへの取り組み:長く愛用できる理由
ノースフェイスが信頼される理由は、製品の質だけではありません。ブランドとして地球環境とどう向き合っているかも、現代の消費者には重要なポイントです。
修理して使い続ける文化
ゴールドウインが運営するリペアセンターでは、破れたダウンジャケットや壊れたファスナーの修理を受け付けています。使い捨てではなく、お気に入りの一着を10年、20年と使い続けてもらうための体制が整っています。
リサイクル素材の積極採用
環境負荷を減らすため、ペットボトルを再利用したポリエステル素材や、リサイクルダウンの使用を拡大しています。私たちがノースフェイスを選ぶことは、間接的に環境保護への一歩を踏み出すことにも繋がっているのです。
まとめ:ノースフェイスの運営会社はどこ?人気の理由と歴史、失敗しない選び方を徹底解説!
ノースフェイスは単なるファッションブランドではありません。アメリカの革新的な精神と、日本のゴールドウインによる繊細なモノづくりが融合した、稀有なブランドです。
その歴史を知り、機能性の高さを理解すれば、なぜ多くの人がこのロゴを身に纏うのかが納得できるはずです。流行を追うだけでなく、自分のライフスタイルに合った最高の一着を見つけることで、あなたの毎日の「探索」はもっと快適で、ワクワクするものに変わるでしょう。
次にショップへ足を運ぶときは、ぜひ製品の裏側にある「挑戦の歴史」を感じてみてください。きっと、これまでとは違う一着が見つかるはずです。
もし、具体的なコーディネート術や、さらなるメンテナンス方法について詳しく知りたい場合は、いつでもお手伝いしますよ!

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