「一生モノのアウターを探しているけれど、周りと被るのは嫌だ」
「機能性は妥協したくないけれど、もっとモードで洗練された服が着たい」
そんなこだわりを持つ大人のファッショニスタたちが、毎シーズン熱い視線を注ぎ続けている特別なコラボレーションがあります。それが、世界最高峰のアウトドアブランドであるTHE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)と、日本を代表するデザイナー・渡辺淳弥氏が手掛けるJUNYA WATANABE MAN(ジュンヤ ワタナベ マン)のタッグです。
20年以上続くこのパートナーシップは、単なるブランドロゴの掛け合わせではありません。そこにあるのは、アウトドアギアを「解体」し、全く新しい日常着へと「再構築」する狂気的なまでの情熱です。
今回は、この唯一無二のコラボレーションがなぜこれほどまでに人々を魅了するのか、その理由から歴代の名作、気になるサイズ感までを徹底的に掘り下げていきます。
なぜノースフェイス×ジュンヤワタナベは「別格」と言われるのか
世の中に数あるコラボレーションの中でも、ノースフェイスとジュンヤワタナベの取り組みは「伝説」と称されます。その最大の理由は、渡辺淳弥氏による「再構築(ディコンストラクション)」という魔法にあります。
通常、ブランド同士のコラボといえば、既存のモデルの色を変えたり、目立つ場所にロゴを配置したりするのが一般的ですよね。しかし、ジュンヤワタナベの手法は違います。
例えば、ノースフェイスの象徴である「バックパック」そのものを切り刻み、それをジャケットの背中やポケットとして縫い付けてしまう。あるいは、雪山用のプロ仕様ジャケットを、あえてトラッドなツイード素材やチェック柄の生地と組み合わせる。
本来、交わるはずのなかった「過酷な自然に立ち向かうギア」と「パリのランウェイを歩くモード」が、一つの服の中で完璧に調和しているのです。この意外性と、職人技による圧倒的な作り込みが、ファッション好きの所有欲を強く刺激します。
また、多くのアイテムが「eYe JUNYA WATANABE MAN」という、デザイナー本人が「今、本当に着たいもの」を形にするラインから登場していることもポイントです。尖りすぎず、かといって普通すぎない。大人の日常に馴染む絶妙なバランスが、長く愛される理由なのです。
歴代の名作を振り返る!語り継がれる驚愕の「再構築」
このコラボレーションの歴史を語る上で、外せない名作たちがいくつか存在します。もし古着市場で見かけることがあれば、それはまさに「お宝」と言えるでしょう。
まず筆頭に挙がるのが、バックパックを背負っているかのようなデザインのジャケットです。これはノースフェイスの本格的な登山用ザックを解体し、そのパーツをジャケットの背面やフロントに移植したもの。見た目のインパクトはもちろんですが、実際に収納力も高く、手ぶらで街を歩ける「着るバッグ」としての機能も備えています。
次に、ファンを驚かせたのが「ダッフルバッグ」をリメイクしたシリーズです。ノースフェイスの定番であるベースキャンプダッフル。あの特有のタフなビニール素材を、なんとスタジャンやコートのメイン生地として使用したのです。背中に大きくプリントされたTHE NORTH FACEのロゴが、モードなシルエットと相まって、ストリートシーンに衝撃を与えました。
そして近年、再び注目を集めているのが「ヌプシジャケット」の再構築モデルです。ダウンジャケットの王道であるヌプシをベースに、レザーのような質感の素材を組み合わせたり、異なる色のナイロンをパッチワーク状に配置したり。本来のスポーティーな印象を抑え、スラックスや革靴にも合う「高級感のあるダウン」へと進化させています。
知っておきたいサイズ感と着こなしのコツ
「ジュンヤのノースフェイスはサイズ選びが難しい」という声をよく耳にします。確かに、このコラボレーションは独特のパターン(型紙)を採用しているため、慎重な検討が必要です。
結論から言うと、基本的には「日本人の体型に合わせた、ややスリムな設計」であることが多いです。ノースフェイスの本国(アメリカ)企画のような、バサッと羽織るビッグシルエットをイメージしていると、実際に着た時に「意外とタイトだな」と感じるかもしれません。
特に、肩回りやアームホール(脇の下)がスッキリと作られているモデルが多いため、中に厚手のセーターやスウェットを合わせたい場合は、普段よりワンサイズ上を選ぶのが正解となるケースが多いです。
一方で、近年のモデルは時代の流れを反映し、少しゆとりのある「リラックスフィット」も増えてきました。とはいえ、やはり「大人のためのモード服」ですから、だらしなく見えない綺麗なラインが計算されています。
おすすめの着こなしは、あえて「アウトドア感を消す」ことです。ボトムスには細身のデニムや、あえて光沢のあるウールパンツを合わせる。足元はドクターマーチンのようなボリュームのある革靴を持ってくることで、ジュンヤワタナベらしい都会的なスタイルが完成します。
機能性と耐久性について:一生モノになり得るか
これだけデザイン性が高いと、「機能性は二の次なのでは?」と不安になる方もいるかもしれません。しかし、そこは世界屈指のTHE NORTH FACEとの共同制作です。
多くのモデルで、防風性・透湿性に優れたGORE-TEX(ゴアテックス)や、高い保温力を誇る高品質ダウンが採用されています。雨の日でも濡れにくく、真冬の寒冷地でも十分に通用するスペックを秘めているのです。
また、素材の耐久性も非常に高いのが特徴です。特にバッグリメイクシリーズに使われる1000デニールのタフな素材などは、少々手荒に扱ってもへこたれません。
ただし、一点だけ注意したいのが「シンセティックレザー(合成皮革)」を使用しているモデルです。近年の環境配慮により本革ではなく高品質な合皮が使われることがありますが、合皮にはどうしても経年劣化の宿命があります。長く愛用するためには、湿気の多い場所を避け、定期的に風通しの良い場所で陰干しするなどのケアを心がけましょう。
それさえ意識すれば、デザインが流行に左右されないため、5年、10年と一線で活躍してくれる「真の一生モノ」になってくれるはずです。
資産価値としてのノースフェイス×ジュンヤワタナベ
このコラボレーションアイテムは、実は「資産」としての側面も持っています。
販売数が限られていること、そして世界中に熱狂的なコレクターがいることから、中古市場での価格が非常に安定しているのです。特に、先ほど紹介したバックパック再構築モデルや、背中に大きなロゴが入ったモデルは、発売から数年経っても定価に近い、あるいは定価以上の価格で取引されることも珍しくありません。
「高い買い物だけれど、もし着なくなっても高く売れる」という安心感は、高価なアウターを購入する際の大きな後押しになりますよね。
もちろん、偽物には細心の注意を払う必要があります。本物には必ず「株式会社 コム デ ギャルソン」と印字された製品タグが付いており、製造年を示す「AD2024」といった表記が含まれています。オークションやフリマアプリで購入する際は、このタグの有無を必ず確認するようにしましょう。
ノースフェイス×ジュンヤワタナベ徹底解説!人気モデルやサイズ感、名作の魅力を紹介:まとめ
アウトドアの「実用性」と、ファッションの「芸術性」。相反する二つの要素をここまで高い次元で融合させたプロダクトは、世界中を探しても他にありません。
ノースフェイス×ジュンヤワタナベの服を纏うということは、単にブランド品を着るということではなく、渡辺淳弥氏の独創的な世界観と、ノースフェイスが築き上げてきた歴史を同時に身にまとうということです。
袖を通した瞬間に感じる、背筋が伸びるような高揚感。そして、鏡に映る自分を見た時の「これだ」という納得感。決して安い買い物ではありませんが、手に入れた後の満足感は他の何物にも代えがたいものがあります。
もしあなたが、機能性も、デザインも、語れるストーリーも、そのすべてを妥協したくないのであれば、ぜひこのコラボレーションを手に取ってみてください。きっと、あなたのクローゼットの中で最も輝く、最高の相棒になってくれるはずです。
冬の街を歩くのが楽しみになる。そんな特別な一着を、あなたも探してみませんか。

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