キャンプ場で見かけるたびに、その洗練された佇まいに目を奪われるテントがあります。それがTHE NORTH FACE エバカーゴ2です。
ノースフェイスのテントと聞くと「高嶺の花」というイメージを持つ方も多いかもしれませんが、このエバカーゴシリーズは、ソロキャンパーやデュオキャンパーにとって、実は最も現実的で、かつ所有欲を満たしてくれる最高の選択肢の一つなんです。
今回は、実際にフィールドで使い倒したからこそわかる「エバカーゴ2」の本当の使い心地や、サイズ感、そして最大の魅力である連結システムについて、余すところなくお届けします。
無骨なのにスマート。エバカーゴ2が選ばれる理由
まず、このテントを語る上で外せないのが、そのルックスです。ノースフェイスらしい「ニュートープグリーン」のカラーリングは、どんなキャンプサイトにも馴染みつつ、確かな存在感を放ちます。ミリタリーライクな無骨さがありながら、都会的なスマートさも兼ね備えている。この絶妙なバランスが、おしゃれにこだわりたいキャンパーの心を掴んで離しません。
しかし、人気の秘密は見た目だけではありません。エバカーゴ2は、オートキャンプでの快適性を極限まで追求した「居住性と機能のハイブリッド」なんです。
ソロなら贅沢、デュオならミニマルなサイズ感
気になるサイズ感について深掘りしていきましょう。フロアサイズは200×120cm。これ、数字だけで見ると「大人2人が寝られる広さ」ですが、正直なところ、大人2人で使うと荷物を置くスペースはほとんどありません。
もしあなたがソロキャンパーなら、この広さはまさに「自分だけの城」です。インナーテント内にマットを敷いても、傍らに着替えやカメラバッグ、夜中に使う小物類を並べておく余裕があります。一方で、カップルや夫婦で使うなら「寝るためだけのスペース」と割り切る必要があります。
特筆すべきは天井の高さです。最高部は125cm。ドーム型のソロテントにありがちな「座った時に頭がつく」という圧迫感が軽減されています。この数センチの余裕が、雨の日などのテント内での待機時間に大きな差を生むのです。
設営のしやすさは?非自立式のコツ
エバカーゴ2は、2本のポールをスリーブに通して立ち上げるトンネル型の構造を採用しています。最大の特徴は、フライシートにポールを通す「アウトフレーム構造」であること。
これの何が良いかというと、雨の中での設営です。一般的なテントのようにインナーを先に立てる必要がないため、雨に濡れるのを最小限に抑えながら、素早くシェルターを完成させることができます。
ただし、注意点がひとつ。このテントは「非自立式」です。つまり、ペグを打たないと立ち上がりません。設営の際は、まず後ろ側を2箇所ペグダウンし、そこから前方に引っ張るようにして設営するのがコツです。最初は少し戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば10分もかからずに設営完了です。
前室の広さがキャンプの質を変える
エバカーゴ2を語る上で欠かせないのが、広めに設計された「前室」です。ソロキャンプなら、別売りのキャノピーポールを使って入り口を跳ね上げれば、タープを張らなくても十分なリビングスペースが確保できます。
雨が降ってきたら、椅子と小さなテーブルを前室に入れ、フライを閉じる。これだけで自分だけのプライベート空間が完成します。靴を置くスペースはもちろん、コンテナボックスやクーラーボックスを置いておける余裕があるのは、ソロテントとしては非常に優秀なポイントと言えるでしょう。
連結システム「エバシリーズ」の拡張性
エバカーゴ2の真骨頂は、単体利用だけではありません。大型シェルターである「エバベース6」や、同シリーズの「エバドック2」と連結できるシステムが備わっています。
例えば、グループキャンプやファミリーキャンプの際は「エバベース6」をリビングとして使い、そこに寝室として「エバカーゴ2」をドッキングさせる。まるで宇宙ステーションのように自分の部屋が増設されていく感覚は、他のテントでは味わえない楽しさがあります。
ライフスタイルの変化に合わせて、買い足したり組み合わせたりできる拡張性こそ、エバカーゴ2を長く愛用できる理由なのです。
オールシーズン対応のタフなスペック
このテントは、春・夏・秋はもちろん、冬のキャンプも視野に入れた設計になっています。その証拠が、裾部分に標準装備されている「スノースカート」です。
冬場、地面とテントの隙間から吹き込む冷気は、想像以上に体温を奪います。スカートがあることで、この冷気をシャットアウトし、テント内の温度を保ちやすくしてくれます。逆に夏場は、後部のベンチレーションを全開にすることで、効率よく換気を行うことが可能です。
生地には75デニールのポリエステルタフタを採用。撥水加工もしっかり施されており、多少の雨や雪なら物ともしません。収納ケースもダッフルバッグ型になっており、パッキングが雑になっても余裕を持って収められるあたりに、ノースフェイスの「現場目線」のこだわりを感じます。
購入前に知っておきたい注意点
完璧に見えるエバカーゴ2ですが、いくつか理解しておくべき点もあります。
まずは「結露」です。どのダブルウォールテントにも言えることですが、特に密閉性の高いスカート付きテントは、冬場や湿度の高い朝に結露しやすくなります。朝起きたら、インナーを外してフライシートをしっかり乾燥させる時間を作るのが、長く綺麗に使うコツです。
また、付属のペグはあくまで標準的なものです。地面が硬いキャンプ場では、別途鍛造ペグを用意しておくことを強くおすすめします。
あなたのキャンプスタイルを一段上に
エバカーゴ2を手に入れるということは、単に寝る場所を買うということではありません。それは、どんな天候でも、どんな場所でも「自分らしく、かっこよく過ごせる拠点」を手に入れるということです。
ソロでストイックに焚き火を楽しむ夜も、仲間とエバベースに連結して賑やかに過ごす夜も。このテントはあなたの相棒として、最高のキャンプ体験を演出してくれるはずです。
ノースフェイス「エバカーゴ2」の全貌|サイズ感・設営・連結をプロが徹底レビュー!まとめ
いかがでしたでしょうか。デザイン性、機能性、そして拡張性。すべてにおいて高い次元でバランスが取れているのが、このテントの凄さです。
決して安価な買い物ではありませんが、その耐久性と汎用性を考えれば、コストパフォーマンスは決して悪くありません。むしろ、これ一つあれば「次はどのテントを買おうか」という悩みから解放されるかもしれません。
もしあなたが、長く愛せる「本物」のソロテントを探しているなら、エバカーゴ2は間違いなくその答えの一つになるでしょう。次のキャンプでは、このグリーンのシェルターの下で、至福のひとときを過ごしてみませんか?

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