「憧れの薪ストーブキャンプを始めたいけれど、高価なブランド品には手が出せない……」そんなキャンパーの強い味方が、キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) 薪ストーブです。
コストパフォーマンスに優れ、頑丈な作りで知られるキャプテンスタッグの薪ストーブですが、実は「そのまま使う」よりも「自分好みに改造する」ことで、その真価を発揮することをご存知でしょうか。特に煙突の長さが足りなかったり、炎が見えにくかったりといった不満点は、少しの工夫で劇的に改善できます。
今回は、初心者の方でも挑戦しやすい簡単なカスタムから、ベテランも唸る本格的な改造まで、キャンプをより快適に、そして安全に楽しむためのノウハウを徹底解説します。
なぜキャプテンスタッグの薪ストーブは改造前提と言われるのか
キャプテンスタッグの薪ストーブ、特にロングセラーのカマド かまど 煙突 角型 薪ストーブなどは、非常に質実剛健な作りです。しかし、汎用性を重視しているがゆえに、特定のキャンプスタイル(特にテント内へのインストール)においては、いくつか「物足りない点」が出てきます。
まず挙げられるのが、煙突の短さです。標準セットの煙突では、テントの幕体から十分に距離を取ることが難しく、そのまま使うと排気がこもったり、火の粉でテントに穴が開いたりするリスクがあります。
また、旧モデルや安価なラインナップでは「窓」がないことも多く、薪ストーブの醍醐味である「揺らぐ炎を眺める」という楽しみが制限されています。これらの弱点を改造で補うことこそが、キャプテンスタッグユーザーの間で「自分だけのストーブ」を育てる楽しみとして定着しているのです。
煙突延長と排気効率の改善で安全性を高める
薪ストーブを安全に運用する上で、最も優先すべきは煙突周りの改造です。煙突が短いと、上昇気流(ドラフト)が弱くなり、薪がうまく燃えなかったり、扉を開けた瞬間に煙が逆流したりします。
煙突の継ぎ足しと高さの確保
まず検討すべきは、純正のキャプテンスタッグ 薪ストーブ用 煙突を追加購入して延長することです。一般的に、テントの頂点よりも煙突の先端が50cmから1mほど高い位置にあるのが理想とされています。
延長する際は、単に繋ぐだけでなく、風による転倒防止策が欠かせません。煙突の節に煙突固定リングや、ホームセンターでも入手可能な「二つ割り」金具を取り付け、3方向からワイヤーや耐熱性のパラコードでペグダウンしましょう。
スパークアレスターの自作で火の粉対策
煙突の先端から飛び出す火の粉は、ナイロン製のテントにとって天敵です。これを防ぐために「スパークアレスター」を導入しましょう。
専用品もありますが、100円ショップで売られているステンレス製の「排水口ゴミ受け」やメッシュ状のザルを加工して、煙突の先端に固定するだけでも高い効果が得られます。これにより、大きな火の粉が飛散するのを物理的に遮断できます。ただし、メッシュが細かすぎると煤(すす)が詰まりやすくなり、排気不全の原因になるため、定期的なブラッシングが必要です。
幕よけと断熱対策を完璧にする
テントのベンチレーターや専用の煙突ポートから煙突を出す場合、最も怖いのが熱による幕体の損傷です。煙突から発せられる熱は数百℃に達するため、直接触れれば一瞬でテントは溶けてしまいます。
煙突ガードの自作術
多くのユーザーが実践しているのが、ステンレス製の「傘立て」を流用した煙突ガードの作成です。筒状のメッシュ傘立ての底を抜き、煙突を通すことで、煙突本体とテントの間に空気の層を作ります。
さらに安全性を高めるなら、サーモバンテージを煙突に巻き付け、その上からガードを被せる二重対策がおすすめです。バンテージを巻く際は、チクチクするガラス繊維が飛散しないよう、濡らしてから作業するのがコツです。
遮熱板の追加
ストーブ本体からテントの壁面が近い場合は、大型反射板や、厚手のスパッタシートを壁側に吊るすのも有効です。これにより、放射熱を反射させ、テント生地の温度上昇を抑えることができます。
炎を楽しむ!ガラス窓の自作とエアカーテンの工夫
「炎が見えない」という悩みを解決するのが、扉へのガラス窓設置です。キャプテンスタッグの窓なしモデルを使用している場合、この改造が最も満足度を高めてくれます。
耐熱ガラスの取り付け方法
扉をドリルで切り抜き、耐熱ガラス ネオセラムを設置します。この際、ガラスを直接ボルトで締め付けると、熱膨張の逃げ場がなくなって割れてしまうことがあります。
ポイントは、ガラスと扉の間にガスケットロープを挟み込み、少し遊びを持たせた状態で金具固定することです。これにより、気密性を確保しつつ破損を防ぐことができます。
窓を曇らせない裏技
せっかく窓を作っても、すぐに煤で真っ黒になっては意味がありません。上級者の改造テクニックとして、窓の上部にわずかな「空気の通り道(エアカーテン)」を作ることがあります。
外からの冷たい空気がガラスの内側をなめるように流れる仕組みを作ることで、煙がガラスに付着するのを防ぎ、いつまでもクリアな視界で炎を眺めることが可能になります。
燃焼効率を劇的に上げる内部構造のカスタマイズ
キャプテンスタッグのストーブ、特にKAMADO(かまど)シリーズは、底面に直接薪を置くスタイルが多いですが、これでは下からの空気が不足しがちです。
ロストルの設置
まずは庫内に「ロストル(底網)」を設置しましょう。専用品でなくても、ステンレス製キッチンラックや、丈夫な焼き網を脚付きで入れるだけで十分です。薪が底から数センチ浮くことで、空気の通り道が確保され、薪が最後まで綺麗に燃え尽きるようになります。
二次燃焼化への挑戦
さらに効率を求めるなら、二次燃焼システムを自作する猛者もいます。庫内の上部に、小さな穴をたくさん開けたステンレスパイプを通し、そこから熱せられた空気を噴出させる仕組みです。
燃え残ったガス(煙)に熱い空気をぶつけることで、煙そのものを燃やすことができるため、排気がクリーンになり、キャンプ場での煙害トラブルも防げます。
運搬とメンテナンスを快適にする工夫
改造はストーブ本体だけではありません。使い勝手を左右する周辺の工夫も重要です。
シンデレラフィットする収納ケース
キャプテンスタッグの薪ストーブは、そのサイズゆえに収納に困ることがあります。アイリスオーヤマ RVBOXなどのハードケースに、煙突や火バサミごと収めるスタイルが人気です。内側にアルミシートを貼っておけば、多少の汚れも拭き取りやすくなります。
長持ちさせる耐熱塗装
鉄製のストーブは、使っているうちにどうしても塗装が剥げ、錆びが出てきます。シーズンオフにはワイヤーブラシで汚れを落とし、耐熱塗料スプレーで再塗装してあげましょう。ブラックだけでなく、シルバーで仕上げるなど、自分好みのカラーリングに染めるのも改造の楽しみの一つです。
キャプテンスタッグの薪ストーブを改造して冬キャンプを楽しむ
ここまで、煙突の延長から窓の自作、燃焼効率の向上まで、幅広い改造アイデアを紹介してきました。
キャプテンスタッグ 薪ストーブは、そのままでも素晴らしい製品ですが、自分のキャンプスタイルに合わせて手を加えることで、1万円台のストーブが、数倍の価格がするハイエンドモデルに匹敵する性能を持つこともあります。
もちろん、改造は自己責任。特にテント内での使用は、一酸化炭素チェッカーの常備や十分な換気が大前提です。しかし、自分で工夫して作り上げた暖房システムで過ごす冬の夜は、何にも代えがたい特別な時間になるはずです。

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